花田 浩菜

【怪しくない…!】ネットでお金を増やせる!? 話題のサービスを丁寧解説!

2017.11.10
マイナス金利の影響で、銀行預金ではほとんど金利がつかない=預けていてもお金が増えない今の時代。 「預けていても増えないなら」と、金利だけを見ると銀行より何倍も高い投資や、さまざまなリスク付きの運用商品にも関心が向けられてきています。 「投資をはじめたい!でもちょっとよくわからない…」そんなanan読者のみなさんは、ネットで簡単に資産運用ができたら良いのに、と思う方も多いのではないでしょうか? そんなネットを活用してできる投資商品のなかで、「ソーシャルレンディング」という投資サービスが話題になってきています。ただ、メリットだけでなくもちろんデメリットもあります。今回は、新サービスについて、1から解説していきます!

利回りが高め!「ソーシャルレンディング」のいろは

【はぴマネレッスン】vol. 52

そもそも、「ソーシャルレンディング」とはどんなものなのでしょうか? ソーシャルレンディングとは、お金を借りたい人や企業と、お金に余裕があり貸すことで利益を得たい人をネット上で仲介するサービスです。難しい言葉で言うと、「融資=お金を必要な人に貸すこと」が個人でもできるサービスとなります。

従来はお金を借りたい人がお金を借りる時、銀行をはじめとする金融機関などからお金を融資してもらい、お金を貸す側の銀行にはその分「金利」として、お金を返してもらうまでの間利息がつくことで成り立っていました。

そんな銀行のように「お金を貸してあげることで資産を運用したい」と思う人をソーシャルレンディングサイトが仲介することで、個人でも「お金を貸してあげて、利益を得る側」となることが可能となり、新しい資産運用の方法の1つとなりました。

社会的な意義が大きい事業への応援資金を集める目的で始まったもので、日本ではここ10年以内で広まったまだまだ新しい方法です。「なぜ注目されているの?」という点ですが、銀行預金に預けるよりも何十倍も期待利回りが高いことから注目されているんです。

そんなソーシャルレンディングですが、もちろんメリットもあればデメリットも。まずはしっかりとチェックをしていきましょう!

ソーシャルレンディングのメリットとは?

利回りが高い

一番のメリットといえば、通常と比べて予定利回りの高さが魅力です。予定利回りとは、投資した金額に対し、年間どの程度収益を得たかの割合のこと。ソーシャルレンディングでは予定利回りが3%〜10%と高めの商品が多いことが特徴です。具体的な金額で比べてみると、銀行の定期預金では、単純計算で100万円を1年間預けても100円しか増えないのに対し、ソーシャルレンディングでは予定利回り5%の場合、100万円が1年後、5万円の利益を生むという計算になります。

ただ、後ほどデメリットの点にも詳しく書きますが、自分で投資したい案件をサイトから選びますが、サイト上の情報には、貸す相手となる企業名などは非公開な場合も多く、期待利回り、募集額、期間以外の「どんな会社の案件なの?」といった詳細を知ることは、実は難しいという点もあります。

少額から投資が可能!

ほとんどの場合、ソーシャルレンディングでは1万円〜数万円と少額からの投資が可能です。まとまった金額で必ず掛ける必要は無いので、他の貯蓄や投資信託などと併せて資産配分が可能でな点はメリットとして挙げられます。

期間が短いものも!

投資期間は1〜2年程度の案件が一般的ですが、ソーシャルレンディングでは1か月、数か月なんていう短期間の案件もあります。

このように少額から短期間で、かつ高い利回りが期待できる気軽さもあり注目されているのですね。

では、デメリットは?

「貸し倒れ」のリスクも!

ソーシャルレンディングでまず頭に入れておきたい点は、高利回りなのには理由がある、ということ。案件はもちろん全て「元本保証」はありません。また、融資する先の企業が「約束の期間を過ぎてまだ支払われない!」「倒産してしまって戻ってこない!」というリスク=「貸し倒れ」となってしまうと貸したお金は戻りません。一般的に大手企業がソーシャルレンディングのサイトを運営しているので、そのようなリスクは極力無いよう努めていますが、そのような可能性は0ではないことは頭に入れておきましょう。

ただ、案件によっては不動産などの「担保付き」と呼ばれる案件もあり、そのような案件は貸し倒れのリスクも無くなるわけではないものの、リスクが低くなります。もし始める際に案件を選ぶ際には頭に入れておいても良いかもしれませんね。

原則、「途中解約」NG

ほとんどが数か月〜2年程度の案件ですが、その期間中に「途中解約したい!」と思っても銀行預金のように自由に引き下ろすことはできない点はデメリットとして挙げられます。余裕資金でしっかり資産配分を考えてから、慎重に金額を決めて下さいね。

法律上、「投資先」の詳細がわからない

メリットの「利回りが高い」の留意点にも記載しましたが、ソーシャルレンディングでは基本的に「貸金業法」の規制があることによって、お金を貸して投資する相手は匿名となってしまい、詳細がわかりません。そのため、株式投資のように明確に「この会社に投資する!」という形ではなく、「どの会社に投資しているのかは具体的にはわからない」という不透明感があることもデメリットのひとつとして上げられます。

まだまだ日本で広まって日も浅い「ソーシャルレンディング」は、利回りが高いいっぽうで、デメリットももちろんあります。まだまだ規制が変わるなかで、しっかりとした母体の運営会社や担保付きの案件を選ぶなど、自分自身でリスク管理をすることが必要です。

とはいえ、せっかく手元にある資金が預けていても増えないなら、分散投資をしたい!などネットでできる投資への関心が高い方も増えてきました。たくさんの金融商品の中から選ぶ際に、新しいこのようなサービスのメリット、デメリットをまず理解しておくことは大切です。まずは善し悪しを理解したうえで、資産運用の計画の1つとして役立ててみてはいかがでしょうか?

以上、はぴマネレッスンvol. 52でした。

Information

参考:SBIソーシャルレンディング
https://www.sbi-sociallending.jp