インスタ映え間違いなし! プロに教わる街フォトの撮り方~タワー編|スマホ撮影テク #22

写真:佐藤朗(雨の写真)、その他写真と文:田代わこ — 2017.5.9
プロのカメラマンからスマホの撮影テクを教わる本連載、今回のモチーフは “タワー&高層ビル”。東京タワーや高層ビル群をおしゃれに撮って、一気にインスタフォロワーを増やしましょう!

【カメラマンが教える! いいね! がつくスマホの撮影テク】vol. 22

プロの人気カメラマンに教わります!

この連載のために、建物の撮り方テクを教えてくれるのは、プロカメラマンの佐藤朗先生!

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佐藤先生は、雑誌や書籍用の写真を撮影されているほか、料理写真専門の教室も主宰。最近では、テレビにも数多く出演されている大人気のカメラマンさんです!

建物の撮影には○○を使う!

今回、佐藤先生から教えていただいたのは、建物を撮るときの基本テク。カメラ素人のライター、田代がスマホで撮った写真と一緒にご紹介していきます。

基本はまっすぐ撮る!

建物を撮るときの基本は、まっすぐ撮ること。自分ではまっすぐ撮っているつもりでも、意外に曲がってしまうことが多いようです。

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上の写真は、私が撮影した東京タワー。微妙に傾いてしまいました。

例えば、片手で撮ったり、重い荷物を片方の肩にかけたまま撮影したりすると、写真も曲がりやすくなるとのこと。曲がったり、ゆがんだりした写真は美しくないですよね。ゆがんだ写真を敏感な人が見ると、車酔いしたような気分になってしまうこともあるそう。そんな写真を載せていたら、誰も「いいね」はつけてくれません!

グリッドを使う!

では、まっすぐ撮れない人は、どうすればいいのでしょう? そんな人は、グリッドを使うとよいそうです。例えばiPhoneの場合は、「設定」から「写真とカメラ」を開くとグリッドの項目が出てくるので、ここをオンにすると撮影画面にグリッドが表示されます。

グリッド線を (640×480)

格子状のグリッド線が表示されました。

グリッド線 (640×494)

上の写真のように真ん中のビルを主役にする場合、そのビルにグリッドの縦線を合わせて撮影すればOKです。

ちなみに、曲がった写真を修正する方法もあります! 例えば、インスタグラムでも修正可能。

インスタグラム (640×494)

先ほどの東京タワー写真を修正してみます。「編集」画面で「調整」を選ぶと、写真の上にグリッド線が表示されるので、その縦線に合わせてタワーがまっすぐになるよう調整すればOKです!

光の使い方は?

次は、光の使い方について。ビルはせりたっていて、逆光では撮りにくいため、基本的には順光メインでいいそうです。ただ、逆光で撮るとシルエットを撮れるので、それはそれでおもしろいとのこと。ためしに、みなとみらい地区のビル群を順光と逆光で撮ってみます。

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まずは順光から。

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こちらは逆光。確かに、シルエットがカッコイイ!

撮影に合った時間帯は?

街フォト~商店街編のときにも教わりましたが、時間帯によって建物の見え方も表情も変わってくるそうです。ためしに、新宿副都心の高層ビル群を昼と夕方に撮影してみます。

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上の写真は、午前中に撮影。

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こちらは、佐藤先生イチオシの日没タイムに撮りました。この時間帯を写真用語では“マジックアワー”と呼ぶそうですが、ビルに明かりが灯りはじめると、また雰囲気が出てきますね。

撮影に合った天気は?

晴れた日に撮れば、明るい気持ちの写真になり、曇りや雨の日ではどこか不安感が出るような写真になるとのこと。

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ただ、曇りの日に白いビルを撮っても、写真映えしないので、基本的に背景は青空がいいそうです。

とはいえ、雨の日でもアイデア次第でおもしろい写真を撮ることができるようです。下の写真は、佐藤先生がデジカメで撮られたもの。

雨ビル (640×434)

地下鉄出入り口のガラス天井から、雨と一緒にビルを撮影されたそうですが、ドラマチックでとってもカッコイイですよね。さすがプロ。とてもこんな写真は真似できませんが、普段から街歩きのときにアンテナを張っていれば、すてきなシャッターチャンスが訪れるかもしれませんね。

実践編:東京タワー

それでは、これまでの基本テクを踏まえて、東京タワーを撮ってみます。

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東京タワーは誰もが撮るモチーフなので、シンプルな構図では目立ちませんよね。そんなときは、目線を変えるとよいそうです。

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例えば、下から見上げて撮ってみたり、

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トップの部分だけ撮ってみたり、

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一部にクローズアップしてみたり、

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ゆりかもめの車窓から撮ってみたり、

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東京タワーより高いビルから撮ってみたり、

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ビルの隙間から夜景を撮ってみたり等々、自分なりの目線でいろいろ撮ってみるといいそうです。

※Licensed by TOKYO TOWER

タワー&高層ビル編、終わり!

タワー&高層ビル編、いかがでしたか? グリッド線があると、安心して撮れますよね。もしまっすぐ撮れなくても、インスタグラムで修正できるという点もうれしいです。このテクを覚えれば、建物もおしゃれに撮れるかも! ちなみに、建物のなかには著作権がからむものもあるので、撮影の際にはビルの規定などをチェックしてみてくださいね。

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プロフィール

佐藤 朗(さとう あきら)
フリーランスフォトグラファー。日本大学芸術学部卒業。有名雑誌や書籍、Web媒体などで活躍。また、料理写真専門のカメラ教室フェリカスピコを主宰、毎月各地で開かれる教室は常に満席となる人気ぶり。著書に『もっとおいしく撮れる!お料理写真10のコツ』(青春出版社)。
Facebook Instagram:@felica_spico

田代 わこ(たしろ わこ)
ライター&エディター。出版社勤務を経て、フリーランスのライター・エディターに。主にエンタメ系コンテンツ記事を執筆。趣味は美術鑑賞
と絵を描くこと。ananwebでは「女子的アートナビ」を連載中です!


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