会社を辞めて、こうなった。【第30話】 ガリ勉生活引き続き。このままだと私、 ショーンKならぬ、アーヤD!?

2016.3.22 — Page 2/3

「ア−ヤD」のわけ。

さて今学期履修しているのは、大学生とともに受けるSocial Psychology (社会心理学)、Personality Psychology (人格心理学)、Human Happiness (幸福学)の3つのクラス、そしてプログラム生のための大学院受験準備コース。それに加えて研究室でのお手伝いをしています。繰り返しになりますが、このどえらいハードな4学期完了のコース(2年間)を終えても学位は取れません。あくまでも博士号を目指し大学院へ受験するための準備プログラムです。そこで無事に卒業したところで、大学院に入学出来ないかぎり肩書き詐欺騒動の「ショーンK」さんならぬ、「ア−ヤD」さんと言われてしまうのかなぁと苦笑い。だから、今やっていることはある意味膨大な時間とお金をかけた、大博打。ふと我に返れば、「死ぬほど勉強しているけれど、実はものすごい大遊びをやっているのかもしれない…」とすら感じます。今までの人生でここまで勉強したり、追い込まれたこともなかったので、どこか現実感が無くドラマを観ているような気分にさえなります。今この場所に自分が居ること自体が不思議ですしね。ま、結果はどうあれ、納得いくところまで頑張りますね。今に集中! 自分に集中!

そんな今学期なのですが、なんと300ページ以上の論文、教科書、本などを毎週読んでいます。毎朝6時30分に起きてひたすら意味不明な英文とにらめっこし、学校へ行って授業が終わったら一目散に帰宅をして、脳みそがオーバーヒートするまで勉強。その後燃え尽きたように就寝し、また翌朝がやってくるという日々です。今学期は先学期と違って、4クラスのうち2クラスのテストがマークシート方式だけではなく英文で解答する必要があり、「もはや、Aの快挙もここまでか…」と絶望的な気持ちになりました。けれども今学期から決めたことがあります。それは「英語が出来ないことを言い訳にしない」ということ。別に誰に頼まれたわけでもなく、ただ自分が勉強したいから勉強しているだけなのです。そこで悩んでいる暇もないと、教科書の英文をまるごと暗記することにしました。

年齢と学習結果は関係ない。

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 コーヒーを飲むと眠れなくなってしまうため、嗜好品はノンカフェインのお茶にチェンジ。そこで、学校近くのASHA TEA HOUSEは私の憩いの場に。ほうじ茶ラテにボバ(タピオカゼリー)を入れて。free wifiです♪ hello@ashateahouse.com
コーヒーを飲むと眠れなくなってしまうため、嗜好品はノンカフェインのお茶にチェンジ。そこで、学校近くのASHA TEA HOUSEは私の憩いの場に。ほうじ茶ラテにボバ(タピオカゼリー)を入れて。free wifiです♪ hello@ashateahouse.com

ご存知つい8か月ほど前は絵本を読んで英語を勉強していたわけですから、正直論文の内容なんてサッパリわかりません。でもわからないなりにも不思議なもので、毎日対峙していると1か月ごとにフッと読みやすくなったり、先生の説明がよりクリアにわかってくる瞬間があります。おそらく繰り返し使われている単語や言い回しが脳の中にストックされていくので、内容を類推するための手がかりが増えていくためでしょう。そこでこれだけはみなさんに断言します! 歳をとったら記憶力が落ちるとか、若いほうが勉強に向いているとかいう話はあまり真に受けなくてもいいです。年齢よりも“どれだけ崖っぷちに立たされているか”“どれだけ真剣に学びたいか”ということが学習の鍵を握るのだと思います。だから本気でやりたい人は大丈夫。いくつになってもスタートはできます。(とは言ってもわたしの英語はまだめちゃくちゃですけど。なので、引き続き頑張ります!)

とはいえ前向きな話ばかりではなく、もちろん悩みもあります。まず今学期の授業スケジュールと研究室のミーティング日程が重なってしまったので、全くミーティングに参加出来なくなってしまいました。何が話されているかよくわからない場で毎週1時間存在を消し続けるのは大変苦痛だったので内心“ラッキー!”と思ったのですが、これは大変良くないことです。大学院生たちがどんな研究をしているのかという情報がつかめなくなりますし、先生との距離感もさらに増してしまうためです。

実は先学期、英語が出来ないこと、そして心理学の知識がないことを研究室にアピールしすぎた結果、失敗してしまったように思います。教科書にもよく書かれている点でもあり経験上からも次第にわかってきたのですが、日本人はアメリカ人に比べて自己批判が強いんです。だからもうちょっと自分の出来る点も伝えておくべきでした。

結果、いまだにいまいちケトナー先生とどうコミュニケーションを図ったらよいのかがよくわかりません。そこでとりあえず先生のオフィスを訪ねる前に、まずは自分の足場を固めることから始めようと先生の授業である“Human Happiness”をしっかり理解し、テストでハイスコアをとることに集中することにしました。結果、テストで高い点数を取れたのですが未だ先生と話が出来るレベルではありません(そして先生と全く話さぬまま、現在3か月間が経過…)。というのも先生の研究姿勢やその深い知識について知れば知るほどそのすごさを痛感し、自分のアホさ加減が浮き彫りになってきたためです。何もわかっていなかった先学期、「このプログラムを終了したら、先生を取材します!」って言い放っていた自分が恥ずかしい…。穴があったら入りたい! この恥ずかしさを克服するにはより深い知識を身につけるしかありません。えぇーん、もっともっと勉強するぞーー!!