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女に生まれることはなんて面倒で損なのか!|おおしまりえのキレイな悪口

文・おおしまりえ — 2017.3.14
「こんなブス顔じゃ愛されない!幸せになれない!」なんて、オンナと人生を格闘している女子に送る、キレイと幸せが手に入る(?)痛快エッセイを毎週お届け。オンナの旬を過ぎつつある三十路の恋愛ジャーナリストおおしまりえが、向き合いたくないけど向き合わなくてはいけないオンナの性と美、そして恋愛に対して、毎週真っ向勝負を挑みます!

【おおしまりえのキレイな悪口】vol.8

人生ウン10年生きていると、女に生まれてきたことが本当に嫌になる瞬間がある。

たとえば生理でお腹が痛くなった瞬間とか、おっさんにセクハラされた瞬間とか。
まあ生理は生物的に仕方のないことだし、セクハラは社会生活上足元に転がっている小石みたいなものだから、仕方なくかわすだけなのですが。

こと化粧品を使いきってしまったときにおいては、女に生まれた面倒くささと損を、心底感じてしまうのです。

■化粧品が切れるたび女をやめたくなる

この話を男性にすると、たかだか化粧品1つでと思われるかもしれません。

しかし化粧品つったって、1個600円のチークも使えば、1個10,000円のファンデーションを使うこともあるのです。

「どのツラ下げてwww」と言われかねないですが、こんな顔でも下地やら、ファンデやら、アイシャドウ、マスカラと、ざっと見積もっても4万円ほどの化粧品を駆使して作り上げているのである。

顔面キャンバスがぼんようなら、金で解決! そんじゃそこいらの“安い顔”とはわけが違うのだ! もっと崇めよ!とお伝えしたい。

そんなブランドだけは精鋭ぞろいの私の化粧品ですが、先日もう「マジでやってらんねーよ」な事態が発生したのです。

困ったことに、いろんな化粧品を一気に使い切ってしまったのです。

化粧水と美容液が同時に切れるのはまあいいとして、日焼け止めに化粧下地、ファンデーションにハンドクリームに目薬、サプリメントまで。

ハンドクリームとサプリメントのタイミングがかぶるなんて、もう盆暮れ正月が一度に来た感じですよ。

なんで関連性のないものまで、同時になくなるのか。全部一気に新しくすると2、3万くらいかかりそうじゃないの。きいいいい!!

この日ほど、女って超損! すっぴんで堂々と人前にでられるくらい、ありのままの自分を認めてあげたい。無理だけどねって、思ったものです。

■さらにメイクボックスが…

しかも……、あろうことか、追い打ちをかけるような事態が発生したのです。

なんとこれらを収納する特大の木製メイクボックスが、取っ手を持ち上げた瞬間、蓋の金具が弾けて、中身がばばばああああああん!!!

しまっていた化粧品が部屋にスパーーーーキングッ!!

金具が壊れてしまった弾みで、ボックス内の仕切りもぶっ壊れ、2段重ねだった中の仕切りがバキーンと割れて、部屋に飛び散る木片たち。

「うおおおおお! ガッデーーーーム!!!」

とっさに外国人ばりの叫び声をあげてしまいました。

これは何かの祟りなの? あ、この前電車でたまたま見かけたバカップルについて、「ブサイクがガンバって幸せを振りまいている」とツイートしたのがいけなかったのかな。
それとも、サウナでいつも一緒になるうるさいオバはんズをネタにしたのがまずかったのかな。

日頃の行いを逐一振り返ると、怒られることしかしていないから、1つ1つ自己反省をして、散乱する化粧品をかき集めながら、涙を流したのでした。

ひとまず財布を痛めながら、足りない化粧品を速攻買ってその場をしのぎましたが、本当にこの日は「女は損だ!」と思い、男だったら100%起きないであろうトラブルに、肩を震わせたのでした。

■蘇る、結婚した時の思い出

損といえば、壊れたメイクボックスの木片を拾いながら、この化粧品ボックスを買ったときのことをふと思い出したのでした。

もともとはある殿方と同棲をはじめたばかりの当時、その家の洗面所があまりに寒く、メイクするのが辛かったため、移動させられる入れ物をと思い、彼に購入してもらったのが、このメイクボックス。

かれこれウン年くらい使ったであろうこの相棒ですが、買った当時、そういえば「なんでお前はそんなにお金がかかるんだ?」と、何かの弾みで喧嘩になり、「女っていうのは、維持するだけで金がかかる生き物なんだよ!」と反論し、化粧品やら服やらなんやらを試算し、直談判。

しかし1ミリも理解されず、無駄に金のかかる浪費家女の烙印を押され、その象徴ともいえるリビングに置かれたメイクボックスは、ことあるごとに邪魔だ邪魔だと忌み嫌われていたものです。

異性から物を買ってもらうとき、女ならではの物を買ってもらうと、後でいろいろ面倒なことが起こる可能性があるっていうは、このとき学んだことです。

こんなライフイベントを共に過ごしたメイクボックスともここでおさらば。今までありがとう。ごめんね……本当に本当にまでありがとう。

思い出は物と共に薄れていくものなんだな。そんなことを想いながら、おセンチな気持ちになったのでした。


と、美しい気分に浸ってから早1ヶ月。

おかしなことに、私の家には接着剤とマスキングテープでベタベタに仮留めされたメイクボックスが、まだ堂々と置かれているではありませんか。

もはや棚の仕切りや扉は壊れているのですが、移動させなければ何てことはない。ギリギリの状態で延命措置を行い、まだ現役で活躍しているのです。

あのときのおセンチな気持ちはなんだったのか。なぜ買い替えないのかというと、ネットで新しいものを探したら、8,000円と意外と高かったため、決意が揺らいでしまったのです。

化粧品などは高価でも切れたら速攻で買うくせに、往生際が悪いとはこのこと。もちろん彼との思い出が惜しいのではありません。

綺麗になれると分かっているものにはお金をパッと払えるけれど、メイクボックスの綺麗さでは何か大きく人生が変わる気がしない。しかも買い換えた後のごみ処理も面倒なのである。
この貧乏根性こそが、ブスのメンタル。

顔、化粧品、さらにメイクボックスに買い換えた後のゴミのことまで。
こんなに色々考えながら生きなきゃいけないなんて、やっぱり女って面倒で損な生き物だと思うのです。


【おおしまりえのキレイな悪口 ぜんぶ読む!】
vol.1 美人眉と女の友情に共通する“なんとなく”精神



おおしま りえ/恋愛ジャーナリスト
10代より水商売やプロ雀士などに身を投じ、のべ1万人の男性を接客。本音を見抜く観察眼と、男女のコミュニケーション術を研究し、恋愛ジャーナリストとして活動を開始。私生活では20代で結婚離婚を経験した後、現在「女性自身」「週刊SPA!」「ananWEB」など大手メディアを中心にコラムを執筆中。
ブログ:http://oshimarie.com Twitter:https://twitter.com/@utena0518