【いじめがスタート!】彼女の言葉で私がどんどん壊れていく

文・小阪有花 — 2016.10.18
裏切り親友の存在が再び大きくなり、彼女の言いなりになってしまった筆者・小阪。言葉の暴力に怯えるなか、とうとう保育の仕事にも支障が出始めて……。

【グラドルから保育園へ】vol. 27

絶対服従の日々が始まった

彼女たちの攻撃により私の能力は低下していった。会わないと怒られる恐怖で、呼ばれたら必ず会いにいった。

生理痛がひどくて動けないときも呼び出されたが、痛みより、行かなかったらまた何を言われるかわからない恐怖のほうが断然勝り、辛くても足を運んだ。顔色を悪くしながら会いに行くと彼女は私を褒める。当初は、自分の手によってボロボロになっていく私の姿を見て喜んでいるのだろうと思っていた。しかし、実際は、何をしても自分についてくる私が哀れでおもしろかったんだと思う。愛情に飢えている女だったから、いろいろな無茶ぶりを私にして、それでもついてくるのかを確かめ、ついてくる私を見て、自分の存在価値を確認していたんだろうと。

かわいそうな女だったんだと今ならわかる。彼女は、私のすることに対して文句をつけることを楽しさに変えた。私に何かをさせてはダメ出しし、自分の横についた女が代わりにそれをすると褒める。何をしてもダメな女。何をさせても優秀な女。そんな風に私と彼女を比べて接してきた。「なんでこんなことに?」と毎日自問自答を繰り返すが、行きつく先はいつも、私がどうしようもない馬鹿な女だから。彼女の「お前は何もできないんだよ!」の言葉は、私を破壊していった。

「さしすせそ」が言えない!

私はまともに仕事ができなくなった。仕事が覚えられない。せっかく良くなっていったのに逆戻り。むしろ、昔より悪化したようだ。気づくと頭を掻きむしるようになり、引っかきすぎて頭皮から血が出てきた。髪の毛がよく抜けるようになり、保育スタッフから、「これ小阪さんの髪の毛だよね?赤ちゃん食べちゃうかもしれないから気をつけて」と注意されたこともあった。ショートカットの髪の毛は結べないので、そのまま仕事していたからどうすることもできず、そのストレスがまた頭皮に現れてしまう。なにかを伝えたくても言葉がでてこない。「あ、あの、その……」と最初に必ず言葉がつまる。吃音症みたく、最初の言葉が吃ってしまう。

「さしすせそ」が上手くいえなくて、「たちつてと」に変わってしまう。子どもとお話ししていたときのこと。天使のお話を読んでいたら、「先生、なんで “てんち” っていうの? “てんし” だよ?」と指摘されたことがあった。そのとき、昔、「さしすせそ」がうまくいえなくて、言葉の教室に行っていたことを思い出した。どうやら、自分の脳みそは、言葉の暴力に耐えられず、幼児化してしまったのだ。自分を守る防御本能として、私は幼児化することで現実から逃げていた。意識はしていなかったが、本能がそれを選んでいたんだと思う。


Information

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こさか ゆか/保育園プロデューサー
ただいま長年の夢だった絵本作家になるため、クラウドファンディング(12月28日まで)に挑戦中です。テーマは「子どもの心に寄り添える絵本を作りたい」。ご支援よろしくお願いいたします。 https://faavo.jp/tokyo23/project/3316 リバイバルミーティング代表。チャイルドカウンセラー、家族療法カウンセラー、幼児食インストラクター、ベビーシッター資格習得。 2004年ミスマガジングランプリを獲得し芸能界デビュー。グラビアアイドルとして活躍後、2009年に引退。現在は子どもの心スペシャリストとして活動中。