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思い出したくもない過去の私を振り返る

2016.6.15
いわゆる “芸能人” になった筆者・小阪のもとには、見知らぬ人がまるで磁石のように吸い寄せられてきた。聞かれるのは、業界のことばかり。好奇の目にさらされるなか、感じ始めたある疑問とは……。

【グラドルから保育園へ】vol. 09

やりたかった訳ではなく、やらなくてはいけないと思い込んでいた

芸能界に入ってから、人間関係が難しいと感じ始めた。例えば、友達から呼ばれた先に知らない人がいて、勝手に紹介されることは日常。同級生には、勝手に有ること無いことをネタにされ、先生からも芸能界のことを根ほり葉ほり聞かれた。見ず知らずの人の隣に座って世間話なんてしていると、これガールズバーと同じだなって。(笑) 同業者とは、もちろん芸能界ならではの話ばかりで、素の小阪由佳は本当に求められなくなっていた。

そんな状態が何年も続き、ふと気づいたことは、「あれ? なんでこの仕事をしていたのだっけ?」。

渋谷でスカウトされて、そのまま芸能界へ。右も左もわからぬまま『ミスマガジングランプリ』になり、賞をもらったからには「売れなきゃいけない」という使命感がつきまとってくる。自分の代で『ミスマガジン』が落ちぶれたと言われたくない、言わせてはいけない責任感やプライド。それがあって私は、何年もがむしゃらに仕事と向き合ってきた。でも、人間不信に陥ったり、仕事への不安感が出たときに、負けないという気持ちと共にふっと現れたのが、ずっとしまい続けていた普通の小阪由佳として思い。そもそも芸能界で成功したいという目標に「私の意思は、あったのだろうか?」……。

他人を見下すことで、生きている価値を体感する

交流が広がれば、いろいろな誘いがくるもので、夜、六本木に呼ばれることもあった。そこに大体いるのは、ビジネスを中途半端に成功させた若い男性達と、伸び悩んでいるタレントの女の子達、金ならあると言わんばかりのミーハーな関西のおじさま達だったかな。

行くたびに、この人達と同じ類に見られたくなくて「あんまり六本木には行かないから」を口癖のように言っていた。だけど、その段階で、私もすっかり彼女らの仲間入り。そもそも、誰に対してそんな言い訳していたのか謎だよね。「私は、あなた達とは違う」なんて態度を叫んだところで、敵しか作らないのに。きっと私は、他でもない、自分自身に言っていたのだと思う。この人達ほど私は下品じゃないし堕落していない、と言い聞かせていたのかもしれない。

そこにいる人間達は、少なくともなんらかの目的があって足を運んできていた。ある人は、単にお酒が好きだから。別の人は、出会いがあるかもしれないから。友達がいるからって人もいただろうし、あわよくば持ち帰れるかもしれないとか、ビジネスに繋がるかもしれないと企む人もいただろう。私は、そういったもの全てを見下し、浅い、くだらない、と悲憤していた。だけど……結局はそこに通っていたんだよね。ニュートラルな立場のふりをして、客観的に物事を観察したあげく思うのはいつもこれ。「六本木の夜は、芸能界の端くれは、こんなものか」。何もせず、何も得ることなく、ため息だけを土産に、わずか5畳半しかない我が家に帰宅するんだ。仕事はあったけれど、心はどんどん荒んでいった。

いったい何がしたいのかも分からない自分を正当化するために、夜な夜な遊びまわる人種をあざ笑うことで、自分の存在価値を確認しようとしていたんだ。まさに人間として、下級。今思えば、もがきながらも懸命に何かを見つけようとしている彼女たちの方が、よっぽど価値があったと思う。プライドでガッチガチに固められた私より、ずっと泥臭くてマシな人間だよね。この頃の私は、本当にくだらない生き方をしていた。思い出したくもない、過去の自分。


Information

https://mobile.twitter.com/kosaka_revival


こさか ゆか/保育園プロデューサー
リバイバルミーティング代表。チャイルドカウンセラー、家族療法カウンセラー、幼児食インストラクター、ベビーシッター資格習得。 2004年ミスマガジングランプリを獲得し芸能界デビュー。グラビアアイドルとして活躍後、2009年に引退。現在は子どもの心スペシャリストとして活動中。