恋の苦痛は心の便秘! 上手な終わらせ方って?

2015.9.19 — Page 2/2

決別宣言は前へ進む力になる

荷物を彼の目の前で捨てる際、もはや苦笑しかできない彼が一言つぶやく。

「荷物、分別してないんじゃない?」

別れ際にふさわしい動揺が感じられた。

「大丈夫だとおもう♪ じゃあ元気でね!」

笑顔で手を振りながら、元恋人の去り姿を見送る。

目の前で投げ捨てられた荷物の中には、彼からもらったアクセサリーやオモチャ、ツーショット写真も一緒に入っていた。完全決別宣言をすると同時に、こんな嫌がらせをしたら復縁はできないぞというプレッシャーが、前に進む原動力になる。

と、キレイにまとめたものの、その後新しい恋を探しつつも、実は未練で悶絶する日もけっこうあった。ゲームをつければ一緒に遊んだ思い出が蘇り、駅前を歩けば二人生活のエピソードが香る。そもそもこの家全体に付き合った記憶が染み付いており、ここまでぶった切ったならば、いっそ引越しもすることにした。

恋愛の怒りは便秘である

どんな形であれ別れはツライ。別れてしまった後もツライけれど、迷いながらも別れた後にちゃんと独りで生活できるか不安になり、もう自分に彼氏はできないんじゃないかと想像すると絶望さえ感じる。そうしてぐるぐる正解のない悩みを考えて考えて、いざ決別を決めて動き出すと、意外と憑き物が落ちるような爽快感があったりするものだ。

今までためまくって自分の中で内部爆発を繰り返した男への怒りと不満を綺麗に放出できた日の爽快感といったらもう、便秘に苦しんだ後、宿便まで綺麗さっぱり体外に1発で排出できた時の爽快感と例えられよう。そう思ったら、恋愛の不調は所詮便秘なのだ。
 
出せば爽快かつもれなくお肌もツヤツヤ。そう考えたら少しだけ、明日からの恋の道にも挑む元気が出てくる。


おおしま りえ/雑食系恋愛ジャーナリスト・イラストレーター
10代より水商売やプロ雀士などに身を投じ、のべ1万人の男性を接客。20代で結婚と離婚を経験後、アップダウンの激しい人生経験を生かし、現在恋愛コラムを年間100本以上執筆中。そろそろ幸せな結婚がしたいと願うアラサーのリターン独女。
HP:http://oshimarie.com