【ロマンチックな気分に♡】胸の奥が熱くなる大人の映画『ブルーに生まれついて』!
伝説のトランペット奏者の波乱の人生を描いた話題作『ブルーに生まれついて』
【映画、ときどき私】 vol. 64
1950年代、黒人アーティストが主流だったにも関わらず、モダン・ジャズ界で一世を風靡した異端児チェット・ベイカー。その甘いマスクとソフトな歌声で多くの女性たちを虜にしていた。
しかし、ドラッグに溺れてしまい、どん底の日々を送ることに。
そんなとき、チェットの自伝映画が制作されることになり、そこで運命の女性であるジェーンと出会う。そして、愛と償いの気持ちが彼を大きく変えるのだった……。
イーサン・ホークの歌声にしびれまくり!
本作でチェットを演じたのは、特にここ最近、俳優としての評価が急上昇しているイーサン・ホーク。今回はトランペットとボーカルを集中的にレッスンして挑んでおり、その佇まいはまさに本物のミュージシャン顔負け。
なかでも、愛する人のために捧げる『マイ・ファニー・ヴァレンタイン』の甘い歌声には、まるでプロボクサーの拳をお見舞いされたかのような反則級の強さで一発ノックアウト! 「あれに心を鷲づかみにされない女子は存在しない」と断言できるほど、これでもかと女心をくすぐられ、体の奥から涙が溢れ出してしまうのです。
さらに、ラストシーンでも鳥肌が立つような圧巻の歌声を披露していますが、天才アーティストとして生まれてしまったがゆえの宿命と愛との狭間で揺れる葛藤に思わず胸が苦しくなり、こちらの息が止まりそうになるほど。そして、それを見つめる彼女の気持ちも、同じ女性としては手に取るようにわかるだけに、こみ上げてくるものを感じるはず。
まるでチェットの人生を一緒に旅しているようかのように引き込まれる!
曲ごとに私たちを別の世界へ連れて行ってくれ、同じ歌声にも関わらず、感動の涙と切ない涙という “異なる涙” を観客に流させるイーサン・ホークの熱演はとにかく必見! ジャズにあまり詳しくない人でも、しっかりと心で感じることができるので、これを機にジャズの世界に踏み出してみるのもオススメです。
ダメンズ好き女子は共感ポイント満載!
ひと一倍ダメ男だけど、ひと一倍才能があるチェットのようなタイプは、まさに危険と魅力が紙ひと重。私しかわかってあげられない系男子にわりと弱い私もそのひとりですが、結局のところ女も “危険を好む冒険家” なので、仕方がないというもの。頭ではわかっていても、気持ちを止められない “チェット系男子” は、中毒度が高めなので要注意です。
愛には枯れた花をも蘇らせる力がある!
たとえ、出口の見えない暗闇のなかにいたとしても、そこに光を照らすことができるものがあるとすれば、それは愛だけ。そして、どんな人間も愛のためなら、どん底からふたたび立ち上がることもできるし、誰でも生まれ変わることができるのだということ。
最近、彼氏がダメンズになりかけているようなら、劇場に連れて行くのも作戦のひとつ。きっと、あなたの存在と愛の大きさを改めて感じてくれるはずです。
鼓動が激しくなる予告編はこちら!
作品情報
『ブルーに生まれついて』
Bunkamuraル・シネマ、角川シネマ新宿他にて全国公開中
配給:ポニーキャニオン
©2015 BTB Blue Productions Ltd and BTBB Productions SPV Limited.ALL RIGHTS RESERVED.