好きなこと、話そ!

志村 昌美

映画、ときどき私 vol.17『ザ・ウォーク』で体感する “不可能を可能にする” 生き方!

2016.1.13
2016年最初の連載となります! みなさんはどんな年明けを迎えましたか? 今年こそは、成し遂げたい目標を心に誓った人も多いかと思います。そんなあなたにオススメしたいのが、ある実在する人物の半生を描いたこちらの話題作!

2016年最初の連載となります! みなさんはどんな年明けを迎えましたか? 今年こそは、成し遂げたい目標を心に誓った人も多いかと思います。そんなあなたにオススメしたいのが、ある実在する人物の半生を描いたこちらの話題作!

誰も見たことのない “狂気の世界” を体験させてくれる『ザ・ウォーク』 

フランスのある町に住む8歳のフィリップは、“世界一の綱渡り一座” と呼ばれるサーカス団を見た瞬間に虜となり、林の中でロープを張りめぐらせたりしながら、独学で綱渡りの術を体得。ついにはサーカス団の門を叩くものの、座長のパパ・ルディと対立し、一人で飛び出してしまう。

その後、フィリップはパリへ上京し、大通りで芸を披露しては日銭を稼ぐ生活を送っていた。

そんなある日、歯科医のもとを訪ねた彼は、待合室で目にした “ある写真” に心を奪われ、大きく運命を変えることになる。そこに写っていたものとは、NYに建設中の世界最高層ツインタワー・ビル「ワールドトレードセンター」だった。

フィリップがそのときに抱いたとてつもない夢とは…….。

高さ411メートルのツインタワーの屋上の間に、ワイヤーを張って歩くこと!

写真を見た瞬間に体中に衝撃が走ったフィリップは、その無謀とも思えるとんでもない目標に向かって、猛烈な勢いですべての情熱を注ぎ始める。

そして、夢を実現させるために、次々と集まる “共犯者たち” と準備を進め、目標へと一歩ずつ近づいていく。

1974年にフィリップは仲間たちとともに渡米し、ついに計画実行へ!

あらゆる手段を駆使し、タワーへの侵入計画を入念に練っていくフィリップたち。しかし、40メートル以上離れているタワーの間に、直径わずか2.2センチのワイヤーを渡し、命綱なしで歩こうとする行為は、明らかに違法であった。

はたして、フィリップの命を懸けた “世紀のワイヤー・ウォーク” の行方とは……?

“史上最も美しい犯罪” といわれた出来事を奇跡の完全映像化!

いまは無きワールドトレードセンターを、細部まで再現するだけでなく、当時のNYの街をCGで一から作り上げるなど、“映像の魔術師” であるロバート・ゼメキス監督をはじめとするスタッフたちが執念の映像化に成功。

そして、再現不可能とも思われていた、地上400メートルを超える高さから見下ろす景色は、まさに圧巻のひと言。高所恐怖症でなくても、「失神寸前間違いなし!」の息を飲むような迫力と美しさ、そして狂気ともいえる世界には、誰もが釘付けになるはずです。

私は、子供のころから地上30階以上で暮らしているので、高い所には強いと自負していましたが、とにかく体がモゾモゾソワソワ。110階という桁外れの高さは、想像を絶する景色でした!

普段は超乾燥肌でガサガサの手にも関わらず、緊迫した展開の連続に手汗が止まらなくなり、終始手が湿りっぱなし。「まさに“手に汗握る”とはこのこと」と身をもって体感できる衝撃体験は、ぜひスクリーンで味わってください!

フィリップは天才か、狂人か? それとも努力家か?

「なぜこんなバカげたことをするのか?」と最初はみんな思うかもしれないけれど、気がつけば誰もがフィリップの虜になり、ひとつの目標に必死で取り組む姿には思わず込み上げてくるものすらあるはず。

それは、彼の全身から溢れ出る情熱とあきらめない信念、そして惜しみない努力があるからです。彼は天才であり、狂人であり、さらに無類の努力家でもあり、それらすべてにおいての魅力を発揮しているからこそ、多くの仲間たちを惹きつけ、観客をも味方にしてしまうのかもしれません。

すべてにおいて、まだまだ甘い自分を再認識!

本作鑑賞後には、自分の人生を振り返り、命懸けで取り組んだ経験について考えてみたものの、フィリップの挑戦を前にすると……。「すべてがちっぽけで、まったく命懸けではないかも」とさえ思ってしまうほど。

いつかこの作品をもう一度観るときがきたら、そのときは全力で立ち向かった経験を語れるようになりたいと心に誓ったところです。

誰の人生にも、綱渡りしなければならないときがある!

フィリップのように、本当に綱渡りをすることはないにしても、誰もが一度は “人生の綱渡り” をしなければならないときが必ずあります。

最初から怖がって渡らない人、途中で引き返してしまう人、最後に油断して落ちてしまう人など。それぞれに分かれるかもしれないけれど、自分を信じて渡りきれた人だけには、そのあとに違う光景がきっと目の前に広がるはずです。

すべては、一歩目を踏み出す勇気にアリ!

自分が、全身全霊で立ち向かいたい目標を見つけたとき、たとえ周りに理解されないことだったとしても、最初の一歩を踏み出すか踏み出さないかを決めるのは自分自身。そして、不可能を可能にできるのも自分次第なのです。

あなたの “夢のワイヤー” はどこに向かっていますか? 

作品情報

『ザ・ウォーク』
公開表記:1月23日(土)全国ロードショー IMAX3D上映も決定!
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント

http://www.thewalk-movie.jp/

この記事を書いた人

志村 昌美
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映画宣伝マンを経てライターに転向し、海外ニュースや映画紹介、インタビューなどを中心に執筆。この連載では、新作映画を紹介しつつ、自身の体験談と主観満載でお届けします。 また、イタリアとイギリスへの留学経験から、現在は日・英・伊・仏のマルチリンガル目指して猛勉強中! 日々試写で観る新作の感想など、随時つぶやいてます♪ https://twitter.com/masamino_19