【作家デビュー30周年】東野圭吾さんの最新刊『人魚の眠る家』を、丸の内OLが読んでみた。
【丸の内OLの給湯読書室】vol.8 櫻井智絵
発売前からどんな内容なのか、気になって調べてみましたが詳細はわからず…
見つけたのは、発行元のHPにあった一文。
「こんな物語を自分が書いていいのか?今も悩み続けています。ーー東野圭吾」
なにぃーーーーーー。すっごい気になるんですけど(笑)。
絶対、ぜっーたい読みたぁぁぁい!!!
期待を大きく膨らませながら、発売当日に購入し早速読み始めました。
がしかし、こんな時に限って夜は飲み会三昧、もう本の続きが気になってしょうがない。。。
2015年11月18日発売、東野圭吾さんの作家デビュー30周年記念作品。
『人魚の眠る家』とは?
あらすじは…
広尾にたたずむ美しい一軒家。そこに住んでいるのは妻の薫子と娘の瑞穂、そして息子の生人。別居中の夫とは娘の小学校受験が終わったら離婚する。あともう少し…そんなとき突然、娘がプールで溺れた。夫と一緒に駆けつけた病院で残酷な現実が待っていた。医師から伝えられた選択に戸惑い、悩み、苦しみ全てが狂い始める。生きるとは何か。死ぬとは何か。愛するとは何なのか。これからの社会で自分にも起こりうる出来事に息を呑む。美しい家、美しい娘、美しい母親、その裏側に隠された秘密とは…あなたならどう選択しますか。
読み終えて…
「死んだら生きることはできない」という常識が正しいのかわからなくなりました。
突然起きた不幸を冷静かつ客観的に判断することは難しい。しかしこの物語はそんな状況で生死の選択をしなければなりません。
登場人物それぞれが抱える想いが重なっては崩れ落ちていく、こんな悲劇があっていいのかと心がかき乱されました。
この物語の面白いところは、自分の死を他の誰かに委ねるところだと思います。
一般的に、私たちは自分が倒れてしまったら病院に運ばれて医師に判断してもらい、家族や身内に看病してもらいます。
私だったらこうしたいという気持ちも伝えられない場合、きっとこうしたいに違いないと推測されていく。果たして私には誰かの運命を決めることが出来るだろうか。
最後に…
東野圭吾さん!作家デビュー30周年、おめでとうございます。パチパチパチ。
私と同じ年の作品に運命を感じました。
東野圭吾さんの小説は、ドラマや映画になる作品が多く、読書初心者の方にもオススメです。
読み始めると止まらない、グイグイっと一気に物語に引き込まれる感覚はやみつきです。
ドラマや映画になる前に、まずは本を読んでみてはいかがでしょうか。