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志村 昌美

映画、ときどき私 Vol.11『ミケランジェロ・プロジェクト』で芸術の裏に隠された“知られざる真実”に迫る!

2015.11.4
すっかり秋の気配に包まれた今日この頃。そこで今回は、“芸術の秋”にぴったりの作品をご紹介したいと思います。

すっかり秋の気配に包まれた今日この頃。そこで今回は、“芸術の秋”にぴったりの作品をご紹介したいと思います。

“無名の英雄たち”を描いた実話『ミケランジェロ・プロジェクト』

第二次世界大戦も終戦間近だった頃、ドイツ軍はヒトラーの命令により、ヨーロッパ各国の美術品を次々と略奪。そこには、美術愛好家でもあったヒトラーが世界最大のミュージアムとなる“総統美術館”を建造するという野望が隠されていたのだった。

そのなかには、なんとレオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」や「モナ・リザ」をはじめ、ラファエロ、フェルメール、ピカソ、モネ、そしてミケランジェロといった美術の巨匠たちが生み出した傑作も含まれていた。

そこで、歴史的財産を取り戻すために“モニュメンツ・メン”が結成!

この特殊部隊に集められたのは、美術館の館長を筆頭に、学芸員や建築家、彫刻家など芸術のエキスパート7人。そんな彼らのミッションは、ナチスが略奪した美術品を探し出し、奪還することだった。

しかし、戦場の最前線に送られた彼らは、なんと戦争経験ゼロのド素人!

「美術品を守りたい」という信念を胸に、手分けしてヨーロッパ各地の戦場で必死に戦う中年男たち。若い新兵たちに負けまいと全力で任務を遂行していたが、命を懸けて戦う最前線では、美術品のために戦う彼らに協力してくれる者はいなかった。

さまざまな困難に見舞われるモニュメンツ・メンの前に立ちはだかった新たな危機は、敗戦を悟ったヒトラーが発令した「ネロ指令」。それは、「ドイツが敗北した際にはすべてを破壊すること」という恐るべき指令だった。

一刻の猶予もなくなった彼らは、無事に“世紀の美術品”を救い出せるのか……?

とにかく、モニュメンツ・メンのメンバーが豪華すぎる!

まず、本作で監督・製作・脚本・主演を務めたのは、“ハリウッドの至宝”ジョージ・クルーニー。その他、マット・デイモンやビル・マーレイ、ケイト・ブランシェットなどの実力派が勢揃い。一時は日本での公開も危ぶまれていたという本作だけに、この豪華共演が見られるのは、まさに“宝物”に出会った気分になること間違いなし!

なかでも、特に私が大好きなのは、ジョージ・クルーニーとビル・マーレイですが……、

実は、ジョージ・クルーニーとビル・マーレイに会ったことあります!

といっても、正確には「会った」というより「見た」が正しいのですが、初めてジョージ・クルーニーを見たのは、仕事で行ったヴェネツィア国際映画祭でのこと。自分の仕事とは直接関係のない作品にも関わらず、生ジョージ・クルーニー見たさに記者会見に参加して大興奮! 

人生で一度見られただけでも幸せだった私に訪れた二度目の奇跡はロンドン。ある作品のプレミアに参加するという情報を入手し、レッドカーペット脇で寒空の下待ち続けること数時間。

幸運なことに目の前にジョージ・クルーニーが登場! 

2ショット写真にサイン、握手、仕上げはウインクというフルコースで完全に骨抜き状態! ちなみに、その様子をファンと戯れるジョージ・クルーニーとして紹介したイギリスメディアのサイトにうっかり掲載されてしまったことは秘密であり、ささやかな自慢です。

そのときは、「世の中にこんなにセクシーな男性が存在するのだろうか」と思うほどのフェロモンにノックアウトされてしまいましたが、本作ではその溢れんばかりのフェロモンは封印し、後世のために芸術を守ろうと奔走するモミュメンツ・メンのリーダーを好演しています。

ビル・マーレイも同じく、ロンドンで行われたレッドカーペットで人ごみに揉まれながらなんとか見ることができたのですが、遠くからでもそのオーラにはすっかり虜! 今回は、建築家として随所で重要な役割を果たし、さすがの存在感は健在です。

知られざる“モニュメンツ・メン”の功績が明らかに!

ヒトラーが略奪した美術品の多くは、いまでは世界中の人々に知られ、長年に渡って愛されてきたにも関わらず、それを救ったモニュメンツ・メンの存在はいままであまり知られていなかったとのこと。彼らの存在なしでは、私たちが歴史的な絵画や建築などを目にすることはなかったのかもしれません。

そんな私も初めて芸術に触れたのは、小学校3年生の夏休み。

仕事の父を置き去りにして、母と姉と3人でヨーロッパへ1ケ月の旅に行ったとき、この映画の舞台としても登場するイタリア・フランス・ベルギーを回りました。美術館好きの母に連れられ、本作でも登場する絵画などをはじめ、さまざまな美術品を鑑賞し、子供ながらに感銘を受けたことを覚えています。

彼らの“奇跡”とも言える功績がなければ、私たちの旅もあんなに充実したものにはならなかったのではないかと思うと、実際に見ることのできたことを改めてありがたく感じているところです。

従来の戦争映画とは違うので、「戦争モノ」は苦手な女子でも大丈夫!

この映画で流れているのは血よりも、芸術の裏に隠された“知られざる英雄たち”の熱い思いの方が溢れているからです。人の命は何よりも尊いものではあるけれど、同じく私たちにとってなぜ芸術が欠かせない存在なのかを命懸けで教えてくれるモニュメンツ・メン。

彼らの任務は、人類の歴史を守ること。そして現在、多くの人に守られてきた文化や歴史に感謝しながら芸術を味わい、次へと引き継ぐこと、それがわたしたちの任務なのかもしれません。

そんな思いを感じながら、深まる秋とともに、芸術の秋を深めてみませんか?

作品情報

『ミケランジェロ・プロジェクト』
公開表記:11月6日(金)、TOHOシネマズシャンテ他全国ロードショー
配給:プレシディオ
©2014 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved.

http://miche-project.com/

この記事を書いた人

志村 昌美
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映画宣伝マンを経てライターに転向し、海外ニュースや映画紹介、インタビューなどを中心に執筆。この連載では、新作映画を紹介しつつ、自身の体験談と主観満載でお届けします。 また、イタリアとイギリスへの留学経験から、現在は日・英・伊・仏のマルチリンガル目指して猛勉強中! 日々試写で観る新作の感想など、随時つぶやいてます♪ https://twitter.com/masamino_19