櫻井 智絵

【全梨がブシャッた!】朝日新聞に連載中から大反響、吉本ばななさんの『ふなふな船橋』を、丸の内OLが読んでみた。

2015.10.16
丸の内に勤務する読書好きのOL・櫻井智絵が、自分が読んで「ああ、面白かった!」と思った本だけを紹介する連載【丸の内OLの給湯読書室】。第4回は、あのゆるキャラを題材にした、吉本ばななさんの『ふなふな船橋』。

【丸の内OLの給湯読書室】vol.4 櫻井智絵

いつものようにふら~り本屋さんに立ち寄って読みたい本を探していると、

思わず二度見してしまった本の帯文

「全梨がブシャッた!」

な、梨…

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そこいたのは、あの国民的有名な非公認ゆるキャラ、梨の妖精ふなっしー

『ふなふな船橋』とは?

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ゆるキャラが推薦する本に戸惑いながらも、何か縁を感じたので購入してみました。※私はまだふなっしーファンではありません(笑)

あらすじは…

12歳の主人公花は、心細さを打ち消して最後の時間を悔いなく胸に刻んでいた。父が借金をかかえて夜逃げ、母の再婚、船橋にある叔母のマンションでの新生活。起こった出来事だけを並べると、かわいそうだけど、花自身は不幸だと感じていなかった。何故なら、ひとりぼっちになることは誰のせいでもないとわかっていたから。引っ越してすぐ自分と同じくらいの女の子が夢に何度も出てくるようになって…ある日突然、その女の子から頼みごとをお願いされる。

読み終えて…

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主人公花が、大好きなお母さんに買ってもらった「梨の妖精ふなっしー」のぬいぐるみをずっと大切にしていて、私にも子どもの頃に大事にしていた、お気に入りのぬいぐるみがあったことを思い出しました。それは、子どもにしかわからない不安な気持ちを優しく取り除き、いつも安心感を与えてくれる。特別に何かをしてくれたり、助けてくれたりはしないけど、いるだけでホッとする存在。子どもながらに考え悩んだ時代も全て今につながってるんだと懐かしく思えた一冊です。

また、著者の吉本ばななさんは大のふなっしーファン。Twitterでは実際にふなっしーと『ふなふな船橋』についてやり取りする場面があるのもこの本を楽しめるポイントです♪

最後に…

投げられたっても蹴られたっても
また立ち上がればいいなっしー♪

誰にも相手にされなくっても
自分の道を進めなっしー♪(ひゃっはー)

どんなに汚れてしまったても
君さえ笑えばいいいいなっしー♪

君が悲しんでいる時は
すぐ笑顔にさせるなっしー♪(ひゃっはー)

本の冒頭(『ふな ふな ふなっしー♪』より)

Information

スクリーンショット 2015-10-16 12.18.44 『ふなふな船橋 』(朝日新聞出版)¥1,404

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