平野 秀美

【ただのセックス好き…!?】“浮気OKの恋愛” 主義者に話を聞いてみた

2017.11.23
突然ですが、ポリアモリーという言葉を耳にしたことはありますか? ポリアモリーとはギリシア語の「poly」(複数)とラテン語の「amor」(愛)に由来し作られた造語で、その名の通り複数の人と愛を育むことをお互いに許している関係のことだと私は思っています。というのも、理屈では知っていても、ポリアモリストに取材したところで、結局私のような浮気は嫌!という人からすると、意味がわからない付き合いなんです。 さて、今回は、ベルリンでポリアモリストにバーでなぜか口説かれた際に、納得いくまで語り合った ”答えなんてやっぱりない2時間" を、私なりにまとめたいと思います。

なぜポリアモリー(Polyamory)を選んだ?

 特に選んだというよりも、自由な恋愛、考え方があっていいと思います。最初は彼女1人とのお付き合いでしたが、そのうち、他の人を好きになり自由な恋愛をお互いがするようになり、そのうち結婚したけれど、自由に彼女が彼氏と遊んでいても、私が彼女と旅行にいってもお互い理解しあっています。

 それではなぜ結婚したのですか?

 結婚した一番の理由は、娘ができたことです。あとは税金対策とか。でも娘が成長して大きくなったら、ポリアモリーのことは説明します。

ベビーシッターを上手に使ってデート

私が取材した彼は、2年前に結婚し娘さんが1歳になるパパ。携帯のメッセンジャーの写真は娘と仲良く写ってる写真。

 今日は娘をベビーシッターに預けて、嫁は彼氏と遊びにいって私はこうやってバーで新しい彼女を探しています。

 ベビーシッターに娘を預けて親はそれぞれデートですか?

 そうです、デートの現場には娘は連れて行かないって決めています。だからお互いが忙しい時はベビーシッターにお願いして、無理ない家族生活を続けています。どちらかが自宅にいる時は、もちろんそれぞれが娘の面倒をみます。

結婚しても、誰のものでも無い

 どちらか1人だけが相手の彼・彼女がいて、楽しそうにしているのを見ると、嫉妬とかしないんですか?

 嫉妬する理由が見つかりません。そもそも私は誰のものでも無いですし、もちろん奥さんも誰のものでも無いのです。だから誰かに束縛される理由もなければ嫉妬される・する理由もありません。奥さんのことは愛していますが、他に彼女ができても両方愛することを選びます。

 いつかのタイミングで、絶対に嫉妬という気持ちが生まれると思うのですが?

 嫉妬が生まれたとしたら、それは私が未熟なだけです。自分がまだそこをコントロールできていないだけだと思います。

結婚した相手以上に好きになることもあるのでは?

 もし、今の奥さん以上に彼女が好きになって、お互い結婚したいってなったらどうしますか?

 最初に結婚する時に、お互いでルールは作っています。それでもやっぱりルールを守れなくなる時がきたら、話し合いですね。

 普通の結婚+他の女性ともセックスしたいという、単なる欲望でしかないと思うのですが?

 セックスだけじゃありません。心の拠り所とか、一緒にいるだけで落ち着くとかそれぞれ違うと思います。自由に遊びたいし、人を好きになりたい。また人間セックスしたいのはもちろん、それぞれが誰のものでもない、誰に雇用されて誰のために生きるのではなく、自分のためにいきるので、結婚はしたものの、結婚という一般的なルールじゃないといけないという考えの方が、おかしいと思います。

なるほど。ポリアモリーは決して一夫多妻制でもなければ、一般的な結婚という認識では理解に苦しむところはあります。しかし、確かに自分という人間は、誰かのものではなく自分自身であり、自分が自分自身のオーナーなのです。浮気をするくらいなら、ポリアモリーという制度もいいと、思うのは私だけでしょうか。

もっと自分を自由に解放して好きに恋愛してもいいかもしれないという気持ちになった取材となりました。