松澤 亜美

【毎月14日は…】韓国の恋愛記念日がスゴすぎるってホント? 聞いてみた!|世界コイバナ巡り #3

2017.11.3
こんにちは。旅コラムニストの松澤亜美です。企業や個人のコミュニティマーケターをしながら、旅コラムニスト・ブロガーとして5年くらい前から世界中を旅しながらブログや媒体に記事を書いています。 この度、世界のアラサー恋愛事情の連載をさせていただくことになりました。世界のコイバナを、一緒に旅気分で巡ってみましょう! 初回は付き合う時の慣習、前回はオープンリレーションシップと来て、3回目の今回は「記念日」です。記念日といえば、二人の愛を確認する大事な日。海外ではどのように行われているのでしょうか。

韓国のお付き合い記念日

【世界コイバナ巡り】vol. 3

有名なのは、韓国。カップルたちの記念日の多さには、目を見張るものがあります。韓国人女性と交際経験のある日本人男性の友人と、韓国人女性のふたりにインタビューしました。

日本でも、交際を始めて何か月、何年記念日をお祝いすることは一般的です。が、韓国はそれだけではありません。付き合い始めて22日目にさっそく、「トゥートゥ」という記念日があります。そして、49日記念日。

そして、やってきました100日記念。日本でも有名な映画『猟奇的な彼女』では、主人公が、韓国人の女子大生である猟奇的な彼女に、バラを届けるシーンがあります。この100日記念日はカップルにはかなり重要な日です。日本人から見るとちょっと驚くほど、ロマンチックな演出で盛り上がるのが韓国のカップルのようです。

ある友人は、100日記念に自分の部屋に入ると、玄関から廊下の両脇に火がついたキャンドルを置かれていて、その先の部屋の中央には、大きなハート形に置かれたキャンドル。そして、その真ん中に彼が立っていたと!

別の例では、彼氏が着ぐるみを着て道に立っていて、「あなたのこと大好きよ、今後もよろしくね」とスケッチブックで書かれていたり。学生の頃には、学校の通学路である、最寄り駅から学校までの間に何人も、「〇〇好きだ!」という紙が貼ってあったこともあるといいます。

交際記念日にはカップルでお揃いのグッズを持ったり、作ったりします。カップルTシャツ、カップル指輪、カップルリングなど二人の思い出を形にするものを作るのだそうです。考えてみれば100日とは付き合って3か月ちょっと、ラブラブで仕方ない二人にとっては毎日が記念日のようなものですよね。

ちなみに、このお祝いをサプライズにすることも当たり前。お互いサプライズの期待値が上がって、大変じゃないのかなあ、と思うのですが、このあと300日記念、600日記念も同じく盛り上がります。

祝う際に大事なのは、「他の人にも見えるようにお祝いすること」だそうです。日本だと夫婦やカップルの事情はそこまで他人に言わなくても、という雰囲気がありますが、韓国では「人に見られてナンボ」なので、職場に花を贈ったり、友人に協力してもらったお祝いが喜ばれるそうです。

記念日に限らず、街で手を繋ぐ、キスをすることが多いという韓国では、周りにカップルだということを知らせたいという思いがあるようです。

また、プレゼントや食事のお金は全て男性が払うのかと聞くと、「払わないとドケチ男だと思う!」とのこと。女性はお返しに簡単なお茶代・コーヒー代を出す程度。とはいえ、中学生や高校生の頃から全奢りが当然というのは、多少かわいそうな気も。彼女ができたらバイトを始めて頑張るのが、韓国人男性なんだそうです。韓国男性のお財布は大変だ! でも、実際にロマンチストが多くて、自分から準備することを喜ぶ方が多いといいます。

なぜ100日、という問いに対しては明確な答えはありませんでした。日本で言う、生まれて100日目を祝うお食い初めの風習からきている、という答えもありました。カップルが誕生して100日目の祝い、と言うことですが、これはあくまでも推測だそうです。

毎月14日は恋人の日?

記念日自体も多いのですが、それだけではありません。毎月毎月、こんなに記念日があるのです!

1月14日 ダイアリーデー 1年間使う手帳を恋人にプレゼントする。
2月14日 バレンタインデー 好きな男性にチョコレートをプレゼントをして告白する。
3月14日 ホワイトデー 男性が女性にキャンディーをプレゼントして気持ちを伝える。
4月14日 ブラックデー 恋人のいない男女がお互いに慰め合いながら、 黒い服装に身を包みジャージャー麺(黒いヌードル)を食べる日。恋愛負け組みがなぐさめあう。しかし、これをきっかけに付き合う人も。
5月14日 イエローデー ブラックデーまでに恋人ができなかった男女が黄色の服を着てカレーを食べる日。黄色い服を着てカレーライスを食べないと恋人ができないといわれている。
5月14日 ローズデー 恋人同士がバラを送る。
6月14日 キスデー & ハンドキャッチデー 恋人同士がキスをする日。恋人同士が手をつなぐ。
7月14日 シルバーデー & 百合デー 銀のアクセサリーを恋人同士で交換し合う日。 年配者(親や先輩)に恋人を紹介する日。男性が女性に百合をプレゼントする。
8月14日 グリーンデー & ミュージックデー & 下着デー 自然の中で恋人同士がデートする日。ナイトクラブなどに集まって友達に恋人を紹介する。恋人同士が下着をプレゼントする日。
9月14日 フォトデー & 帽子デー  恋人同士が一緒に写真を撮る。恋人同士が帽子をプレゼントしあう。
10月14日 ワインデー 恋人同士がレストランで赤ワインを飲みながら過ごす。
11月14日 オレンジデー & ムービーデー 恋人同士でオレンジジュースを飲みながら映画を見る。
12月14日 ハグデー 恋人同士がハグをする。

ただ上記の意味を重く捉えているカップルはあまりいません 。認識としては、特に若い中・高校生カップルが楽しむ感じだそうです。これだけではなく、個別に記念日を決めることも多いようです。こうやってデートのテーマを決めるとういうのは、おもしろいですね。

ちなみに、近隣の中国・台湾では?

台湾の友だちにも聞きましたが、毎月の14日記念日も100日記念日も行わないそうです。台湾で日本と違うものといえば、旧暦七月七日、現在の暦で8月にもバレンタインデーがあり、これが大事にされているということ。2月のバレンタインデーでは男性が女性に、8月は女性が男性にプレゼントするのだそうです。

中国の友だち曰く、この「14日=記念日」文化は、韓国から影響を受けて輸入されつつあるとのこと。近隣諸国なので、お互い影響を受けていますね。日本にもいつか100日記念日は輸入されるのかしら?

日本と韓国の恋愛事情、大きく異なる点は……

飛行機で2時間のお隣の国、韓国の、日本と全く違うカップル記念日事情。いかがでしたか? 記念日の量もそうですが、一番違うのは「二人の愛情を他人に見せる」というところだと私は思いました。これほどたくさんの記念日があれば、二人の愛を確かめ合う機会も多そうですが、記念日じゃなくても普通の日も大事にできる関係が一番……なんて、理想かしら。