田代 わこ

【マジ楽し~っ!】彼との接近戦に! ユニークなアート展に潜入してきた

2017.10.6
秋デート、どこに行こうか迷ったら『ヨコハマトリエンナーレ2017』はいかがでしょう? 横浜にある3つの会場を周りながら楽しめるアート展で、作品を見るだけでなく、マッサージ椅子に座ったり、真っ暗な地下室に入ったり……とおもしろ展示もいっぱいです。各会場を見てきましたので、レポートします。

『ヨコハマトリエンナーレ2017「島と星座とガラパゴス」』へ!

【女子的アートナビ】vol. 86

“横浜トリエンナーレ”は3年に1度、横浜で開かれているアートの国際展です。横浜美術館と横浜赤レンガ倉庫1号館、横浜市開港記念会館の3会場などで、世界中から集まったアーティストたち約40組の作品が展示されています。

2017年のタイトルは「島と星座とガラパゴス」。そしてコンセプトは“「接続」と「孤立」から世界を考える” …ということで、まずはメイン会場の横浜美術館に行ってみます!

美術館そのものが作品に?!

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こちらは、横浜美術館。まだ無料エリアですが、さっそく展示作品が目に飛び込んできました。建物の外壁にオレンジの物体がついていますが、これらは“救命ボート”。

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そして正面入口の2本の柱には、難民が実際に使ったという救命胴衣がびっしりついています。このインスタレーション作品を手がけたのは、中国出身で今はドイツで暮らすアイ・ウェイウェイ。社会状況をテーマにしたアートを発表しているアーティストで、本作品ではヨーロッパで起きている難民問題を扱っています。

この救命胴衣を身につけていた人のなかには、助からなかった人も多くいるはず……。いきなり、重いテーマを突きつけられ、しばし立ちすくんでしまいました。作品を見ながらいろいろ思考する……これが現代アートの味わい方なのかもしれません。

オタクカルチャーも楽しめる館内へ!

救命胴衣に心を揺さぶられながら、ようやく館内へ。吹き抜けになっているグランドギャラリーには、巨大なしめ縄のような作品が展示されています。

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こちらは、約2000本のインドネシアの竹を日本に持ち込み編んだ作品。作者のジョコ・アヴィアントが日本のしめ縄からインスピレーションを得てつくったそうです。インドネシアでは、竹素材を使った文化が失われつつあるとのこと。この作品には伝統への強い思いが詰め込まれています。

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グランドギャラリーからエスカレーターで上がっていくと、今度はオタクな雰囲気が漂ってきました。こちらの作品を制作したのは、美少女系のアニメなどを現代美術作品にしているアーティスト、ミスター。日本独自のガラパゴス文化にどっぷり浸れる空間で、最初はちょっとした違和感があるのですが、見ているとだんだんこの世界が心地よくなってきます…。

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こちらはパオラ・ピヴィの作品。カラフルな動物たちはとってもキュート! 女子に大人気で、みんな楽しそうに写真を撮っていました。

ほかにも横浜美術館には展示作品がたくさんありますが、そろそろ次の会場に移動します。

マッサージ椅子のある横浜赤レンガ倉庫1号館へ

会期中、ヨコハマトリエンナーレ2017チケットを持っていれば、横浜美術館から会場間を走る無料バスに乗ることができます。

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運が良ければ、ニューヨーク在住のアーティスト、ジェニー・ホルツァーのメッセージが記された作品ラッピングバスに乗れるかもしれません!

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横浜赤レンガ倉庫1号館では、10組の作品が展示されています。特におもしろいと思ったのがクリスチャン・ヤンコフスキーの作品。マッサージ師が横浜の公共彫刻を揉みほぐそうとしている写真があったり、マッサージ椅子に座りながら映像を見たりと、作品も鑑賞方法もシュールなんです。椅子に座って完全にリラックス状態で鑑賞している人もいました。

カップルにおすすめの横浜市開港記念会館へ

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そして、3つ目の会場である横浜市開港記念会館に移動。こちらでは、アーティスト、柳幸典によるゴジラをモチーフにした作品が展示されています。

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入口から階段を下りていくと……

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真っ暗な部屋に目玉がぎょろり。急にお化け屋敷に来た感じで、一人で歩くとかなり怖いです。逆に、カップルの人たちには最適。付き合いたての二人なら、はじめて抱き着くチャンスが訪れるかもしれません。

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少し歩いていくと、ようやく写真が撮れるような部屋に着きました。でも、相変わらず怖い雰囲気です。閉所&暗所が苦手な私にはちょっとハードな環境でした。

ヨコハマトリエンナーレでは、ほかにもワークショップなどのプログラムが用意されています。このアート展はひとりで来るより、誰かを誘ったほうが何倍も楽しめます。ぜひ彼とのデートに使ってみてくださいね!

Information

会期:~11月5日(日)※休場日:10月12日、10月26日
時間:10:00 ~ 18:00 (最終入場17:30)[10/27(金)、10/28(土)、10/29(日)、11/2(木)、11/3(金・祝)、11/4(土)は20:30まで開場(最終入場20:00)]
会場:横浜美術館/横浜赤レンガ倉庫1号館/横浜市開港記念会館 地下 ほか
料金:一般 1,800円/大学・専門学校生 1,200円/高校生 800円/中学生以下無料

公式サイト