好きなこと、話そ!

志村 昌美

人気俳優オマール・シー「朝晩アレを意識するだけ」笑顔になれる秘訣は?

2017.9.5
最近は昔に比べると、人間関係が希薄になっているといわれている時代。そんなときだからこそ、人との人との関わりがいかに大事かを思い出させてくれる映画をご紹介したいと思います。その作品とは、フランスで8週連続トップ10入りを果たしたほどの注目作『あしたは最高のはじまり』です。そこで、主演を務めたあの方に見どころを聞いてきました。それは……。

最近は昔に比べると、人間関係が希薄になっているといわれている時代。そんなときだからこそ、人との人との関わりがいかに大事かを思い出させてくれる映画をご紹介したいと思います。その作品とは、フランスで8週連続トップ10入りを果たしたほどの注目作『あしたは最高のはじまり』です。そこで、主演を務めたあの方に見どころを聞いてきました。それは……。

フランスで人気No.1俳優のオマール・シー!

【映画、ときどき私】 vol. 109

大ヒット映画『最強のふたり』で一躍世界的スターとなったオマールですが、トレードマークでもある満面の笑みに魅了されている人も多いはず。今回は、初の父親役に挑戦した思いや笑顔の秘訣について語ってもらいました。

本作で描かれているのは、ある日突然赤ん坊を預けられて父親になったプレイボーイのサミュエルと娘グロリアとの型破りな絆。

この作品のどういうところに惹かれましたか?

オマール もともとオリジナル版であるメキシコの映画を観ていて、このストーリーにすごく興味があったんだ。なぜなら、これまで母親と娘の設定は多くあったけれど、父親と娘の関係で父性愛を語るというのは、新しくて珍しいことだと思ったから。しかも僕が演じたサミュエルにとっては、欲しくて授かった子どもではなく、急に天から落ちてきたような子どもとの物語というのもおもしろいと感じたよ。

そして、2人が愛と希望を持ってどういうふうに質の高い時間を過ごしていくのかというのを作品のなかで表現していくこと、それから世界共通である人間的な愛の美しさというものも描ければいいなと思って興味を持ったんだ。

オマールは現在4児の父親ですが、もうまもなく5人目が誕生するということもあり、プライベートではベテランパパ。

この役を演じるうえで、自身の父親としての経験を活かした部分はありましたか?

オマール 僕は役を演じるときに、自分の経験や生活は一切出さないようにしているんだ。もちろん、いままでの経験から感情が自然と出てしまうことはあると思うけど、それを出そうと思って役を作っているわけではないということと、そういうのには興味がないんだよ。

それよりも、観客の方々が観たときにどう感じてもらうかのほうが大事であって、自分が実際の生活のなかでやっていることを映画のなかでやっていてもみなさんは興味を持たないんじゃないかなって思っているから。でも、自分がこの映画でやったことが、逆に自分の生活のなかで出てきてるというのはあるかもしれないかな。

本作のなかで「父親が恐怖を、娘が人生を教えてくれた」というのは、サミュエルの印象的なセリフのひとつ。

では、ご自分が両親やお子さんたちから学んだことはどんなことですか?

オマール 毎日どんどん変わっていく子どもたちを見ていると、彼らから学ぶことはいっぱいあるよね。僕が両親からよく言われたのは、「時間を大事にしなさい」というのと「シンプルに幸せに暮らしなさい」ということかな。そんなふうに、時間を無駄にせず、そして自分の周りにあるもので簡素に生きなさいというようなことを言われたのは覚えているよ。

実際、僕の両親も物をわかち合って、すごく幸せに生きている人たちなので、僕にそれを伝えたかったのかなと思うんだ。ただ、それは簡単なようでそれほど簡単ではなくて、難しいことでもあるよね。僕はまだ人生のなかで進化中だと思うので、過去がどうだったとか、未来がどうだとか、いまここで判断するというのはあまり好きではないんだ。やっぱりそれは人生の最後に「こういう人生を送ったな」というのを自分、もしくは他人に評価してもらうものなんじゃないかな。

原題の「Demain Tout Commence」には、「明日は新しい一日」という意味が込められており、本作の監督を務めたユーゴ・ジェランの祖母が人生で信じていた言葉だという。

もし、ご自分でも大切にしている言葉があれば教えてください。

オマール 残念ながらいますぐに言えるようないい言葉は思い浮かばないんだけど、この「Demain Tout Commence」というのは、すごくきれいでステキなタイトルだなとは思っているよ。明日に対して、何か可能性や希望が持たせてくれるような言葉なので、僕もすごく気に入っているんだ。

オマールといえば、あふれるような笑顔が魅力的であり、彼の作品を観たくなる理由でもありますが、いつもそんなふうに笑顔でいられる秘訣はぜひ聞いてみたいもの。

笑顔の源になっているものは何ですか? 

オマール 褒めてくれて、ありがとう(笑)。笑顔の秘訣というのは、特にないと思うんだけど、ひょっとすると遺伝的なものかもしれないので、まずは両親に感謝したいなと思っているよ。

でも、率直に言って、僕は生きているだけで幸せなんだ。この世界にいる人間のひとりとしていられること、そしてこの年齢で健康でいられて、教育も受けられて、自由でいられて、すごいチャンスももらえて、読み書きもできるし、息もできるし、それだけでラッキーだと思うよ。それらが保障されていない人たちもいるわけだから、そういうことを毎朝毎晩意識するだけで、幸せな気分になってニコニコできるというのはあると思っているよ。

インタビューを終えてみて……。

現在は、アメリカに拠点を置きながら、フランスとハリウッドの作品で幅広い役柄を演じているオマール。インタビュー中は優しさがあふれるような声に思わず聞き惚れてしまいましたが、これからも太陽のようなまぶしい笑顔で私たちに幸せを届けてくれるはずです。今後もスクリーンでその姿をたくさん見れることをいちファンとして心待ちにしたいと思います!

笑いと涙で胸が熱くなる!

常識破りのありえない父娘が全力で伝えてくれるのは、いまを楽しむことの大切さ。そして、人と人との間に生まれる絆が人生においていかに大きなものかを感じさせてくれるはず。これを観れば、きっとあなたの明日も最高のはじまりを迎えられるかも!

ストーリー

南仏コートダジュールの海辺の町で、毎日がバカンスのような暮らしをしていたサミュエル。ところがある日、かつて関係を持ったクリスティンという女性が現れ、「あなたの娘よ」と言い残して、生後3か月の赤ん坊を置いていくのだった。

サミュエルはクリスティンを探すため娘のグロリアを連れてロンドンへ向かうも、手がかりもなく呆然としてしまう。そんな彼を救ったのは、サミュエルにひと目惚れしたゲイのベルニー。そこから8年が経ち、3人は “家族” として、幸せな日々を送っていた。しかし、突然クリスティンから連絡が入り、事態は大きく変わることに……。

胸がギュッとなる予告編はこちら!

作品情報

『あしたは最高のはじまり』
9月9日(土)より角川シネマ有楽町、新宿ピカデリー、渋谷シネパレス他全国ロードショー
配給:KADOKAWA
PHOTO : Julien PANIÉ
http://ashita-saikou.jp/
 

この記事を書いた人

志村 昌美
記事数:154 Posts

映画宣伝マンを経てライターに転向し、海外ニュースや映画紹介、インタビューなどを中心に執筆。この連載では、新作映画を紹介しつつ、自身の体験談と主観満載でお届けします。
また、イタリアとイギリスへの留学経験から、現在は日・英・伊・仏のマルチリンガル目指して猛勉強中!
日々試写で観る新作の感想など、随時つぶやいてます♪
https://twitter.com/masamino_19