福田 玲子

【できなくてもいーんです!】ヨガ初心者が “ヨガフェス” を体験してみた! #3

2017.9.3
好奇心旺盛なイラストレーター・福田玲子が、話題のモノ・コトを実際に見てやって確かめてイラストにしてお伝えする新連載! 3回目は、ヨガフェスというイベントに潜入です!
ヨガ

【話題をさらうイラストルポ】vol. 2

 今回は見ものですよ~。なぜなら、体験する私にヨガへの偏見があったから! でも、先生のお話を聞いてトライしてみたら、ヨガに対する思いが変化したんです。心の移り変わりをとくとご覧あれ!

 私の趣味は、バドミントン。シャトルを相手コートに叩きつける爽快感、試合に勝つ達成感ったら最高です。運動は楽しみながら、そして目標を持ちながらするもの、そう心と体に刷り込まれているんですよね。だから、今回編集部から「ヨガフェスに行ってみて」と言われたときは、固まりました。なぜなら、ヨガにはゴールとか勝利とか何もない。正直何のためにやるのか、目的と楽しさを見いだせなかったから。イメージは、「ただ黙々とポーズに挑む」だったんですよね。

 オシャレ女子の多くがやってたりしますけど、私からしてみたら、流行りに乗ってるだけじゃないのかい?「今日はヨガに行ってきた♡」なんてSNSのネタ作りじゃないのかい? と斜め目線でヨガを見ていたわけです。あぁ、そんなテンション低めでいいのか!いかんいかん! と言い聞かせながら向かったのは、その名も……。

YOGA JAPAN 2017!

「音楽フェスに行く感覚で、ヨガをもっと身近に感じ楽しんでほしい」ことから、昨年2016年になんと武道館で初開催されたこちら。その第二弾が8月19日、20日に開かれ、今回も昨年同様、講師陣にケンハラクマさんや佐藤ゴウさんといったヨガ界をリードするトップティーチャーをはじめ、モデルのSHIHOさんやタレントの中島史恵さんなど実に豪華な顔ぶれが揃いました。レッスンは初心者からミドルクラス向けがメインで、2日間で合計27クラス(1回75分)あり、当日参加もOK。無料飲食スペースやヨガウエアの販売コーナーもあり、ヨガにちなんださまざまなコトを楽しめます。

 予定より早めに着いた私は、職業柄参加者の方々を観察していたのですが、みなさん、お肌がテカテカで、自信みなぎる表情をされていまして、はやくもヨガパワーをビシバシ感じます。ひょっとしたら、私もハマれるかも!? あんな美肌になれるかも!? なんて前向きな思いが少し芽生えてきたんです。

レッスン前に取材です!

 レッスンを担当してくださるのは、高野真利先生。抜群のプロポーションに吸い込まれそうな瞳が印象的な超美人さんです。さっそく、単刀直入に聞いてみました。

ーーヨガの何がいいんですか?

高野先生 心と体の両面からいえるのですが、特にメンタルへの影響が大きいと私は感じます。レッスンではいろいろなポーズをやってみるんですけど、全部が全部できなくてもいい。できなかったら気持ちを切り替えて次のポーズに挑戦する。ヨガとは、目の前にあるポーズに正直に向き合っていくことの繰り返しなんです。だから、こうしなくてはいけない、と完璧を求めてしまいがちな人にぴったり。いい意味での “まいっか精神” が備わると思います。事実、私は講師をやる前は商社の営業職でバリバリ働いていたんです。当時は責任感が強くて、何事も自分ひとりで解決したかったし、しなければならないと思っていた。でも、ヨガに出会って、肩の荷が下りたというか楽になれたんです。頑張りすぎなくてもいいんだ、と思わせてくれたんですよね。

ーーできないことだらけだと、フラストレーションがたまりませんか?

高野先生 できない自分を受け入れるんです。だから、ストレスは溜まりません。例えば、あるポーズが昨日はできたけれど、今日はできなかった。それはなぜかと、自分の体と向き合ってみる。答えが「疲れていたからサボってしまった」でも、一生懸命やったうえでの「できない」は気にしなくていい。全力で取り組めたかどうかが重要なんです。その瞬間を丁寧に生きられれば、次に進んでいいのです。心と体はつながっているもの。心が弱っているときは動きもいまいちなんですよ。逆に体を動かし整えると心が元気になったりもする。体調の良し悪しもよくわかるようになります。また、ひとつのポーズができるようになれば、次のポーズをやってみたいという意欲にもつながります。

ーー“まいっか精神” が宿るとは意外です! では、体はどう変わりますか?

高野先生 あくまでも個人的な感想ですけど、私は呼吸が深くなりました。それによって血流が良くなるんでしょうね、さまざまな好影響が出ました。まずは、風邪をひかなくなりましたし、肩こり、腰痛、冷え性も改善しました。二日酔いもなくなりましたね。あとは、女性らしい体つきになれたこと。ムキムキというより、しなやかな筋肉がつくのかもしれません。

ーーそうなるためには、どのくらいの頻度でやればいいのでしょうか。

高野先生 毎日5分でもいいんです。やるタイミングも1日のうちいつでもいい。朝は目覚めにつながりますし、夜は体がリセットして気持ちが安らぎます。目をつぶって深呼吸するだけでも、それはヨガ。毎日少しずつやることで、確実に心も体も変わっていくはずです。さぁ、そろそろ時間です、一緒にやりましょう!

いざ、レッスン!

 先生のお話で、ヨガへの偏見(?)が多少払拭された私。意気込み新たに会場に入ると、目の前には大きなレースカーテンに囲まれたとてもスタイリッシュな空間が広がっています。参加者は約50名。女性がほとんどでしたが、なかにはご夫婦で来られたり、80歳のおじいさまのお姿も。みなさん、意気揚々と開始時間を待っています。こんな環境でヨガができるなんて、否が応でもテンションが上がっちゃう!

 レッスンがスタートしました! はやる気持ちを抑えて、まずは深呼吸からです。一段高くなっているステージ上でライトアップされた高野先生はますますおキレイ。深い呼吸を意識しながら、いろいろなポーズをやっていきます。簡単なものから、徐々にレベルアップし、最後は極楽鳥という人間業とは思えないポーズに挑戦する内容です。初心者の私は、もちろん最初から簡単にはできません。でも、「できなくていい」という先生の言葉を事前に聞いていたから、周囲の人をつい見てしまっても、劣等感を感じることなく、できない自分がいまの自分、一生懸命やれることができたらそれでいいのだ、と言い聞かせることができました。

 レッスン時間は75分。既に序盤で息があがり、中盤に差し掛かるとヘロヘロになりました。バドミントンで培った筋肉と体力はどこへやら。普段使っていない筋肉を使うというのは、なんて疲れることなのでしょう。終盤ではもはや見学者です(笑)。でも、いい、そんな自分だっていいのです。極楽鳥はもちろんのこと、ほとんどのポーズをすることはできなかったけれど、無の境地で自分の体と向き合い、頑張ったけれどできない自分を受け入れる、そんな体験ができたのは、大きな収穫でした。翌日の筋肉痛は半端なかったですけれど、数日後ではなく翌日来たからまだまだイケる、そんな妙な自信もついたのでした。

 このイベント、12月にも行われる予定です。それまでに、せめて深呼吸だけでも毎日行って、また参加してみたいと思います。ヨガ、ばんざ~い!

Information

YOGA JAPAN 2017
次回は12月開催予定(変更の場合はHPでお知らせします)。
http://www.yoga-japan.jp/

高野真利さんのブログもチェック!
http://ameblo.jp/noelnohana