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【リペアマンに聞いた】金管楽器ピストンのお手入れ&注意点3つ!|大人の音楽LOVER♪ #6

2017.9.6
元吹奏楽っ子(担当:Euphonium)の音楽好きharakoが、大人になってから、改めて音楽の楽しみ方を見つける連載です。第6回目は、ヤマハミュージックジャパン 管楽器アトリエ東京技術者の新見忠士さんに、金管楽器のお手入れ方法について教えていただきました。前半は、ピストンメンテナンスと、取り扱いの注意点についてです。

元吹奏楽っ子(担当:Euphonium)の音楽好きharakoが、大人になってから、改めて音楽の楽しみ方を見つける連載です。第6回目は、ヤマハミュージックジャパン 管楽器アトリエ東京技術者の新見忠士さんに、金管楽器のお手入れ方法について教えていただきました。前半は、ピストンメンテナンスと、取り扱いの注意点についてです。

金管楽器の命「ピストン」の重要性とは?

大人の音楽

【大人の音楽LOVER♪】vol. 6

harako 金管楽器のピストンが動かなくなったり、カチャカチャ音がしたりすることがありますが、対処方法やメンテナンスで気をつけることはありますか?

新見さん 金管楽器にとって、ピストンがスムーズに動くかどうかは、良い演奏をするうえで非常に大切なことですよね。久しぶりに楽器を触るという方も、普段から楽器を演奏している方も、ピストントラブルは多くあります。いざ! という大切な演奏で困らないように、日頃からこまめにメンテナンスすることが必要です。

そこで、今回は3つにしぼってポイントをお伝えしたいと思います。ユーフォニアムでご説明しますが、ピストン楽器に共通していることばかりなので、ぜひ、マスターしてみてくださいね!

お手入れ① 用途別にバルブオイルを使いわけよう

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harkao バルブオイルとひと口に言っても、ヤマハでは4種類ありますが、どんな違いがあるのでしょうか? そして、オイルを使用する際に、注意することがあれば、教えてください。

新見さん そもそも、なぜバルブオイルをさす必要があるのか?というと、楽器とピストンの金属が擦れて、動きにくくなったり傷つけてしまうのを防ぐためです。そこで、当社では左から「スーパーライト」「ライト」「レギュラー」「ビンテージ」とパッケージの色が濃くなるにつれて、オイルの粘度が高く作られています。テクスチャーが、サラサラからコッテリになっている、と表現するとわかりやすいでしょうか。

基本的にこの4種類からオイルを選ぶのであれば、「レギュラー」でOK。ごく稀に、ピストンの動きが重い方が好きという方もいらっしゃるので、その時は「ビンテージ」を使用してみてください。

そして、注意点を挙げるならば、製品を混ぜて使わないこと。当社のオイルは100%化学合成でできているんですが、天然の石油から作られたオイルと混ぜて使用すると、成分が固まってしまい、動作が悪化してしまう可能性があるんです。スムーズに動かしたいという目的があるのに、余計に動きにくくなってしまう……! なんてことにならないよう、気をつけてみてくださいね。

お手入れ② フェルトやコルクなどが潰れていないか確認

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harako カチャカチャと、ピストンが鳴りだす時ってありますよね。原因と対処法はありますか?

新見さん 静かな曲の時などに、カチャカチャと金属音がなるのは、よくないですよね。音が鳴る原因は、主に2つ。ひとつ目は、ピストンのネジが緩んでいないか? を全て確認することです。もうひとつは、意外と見落としがちなピストンの裏についているフェルトが潰れてしまっている場合があります。

これは、頻繁に起きるわけではないですが、長期的にピストンを使用していると、徐々にフェルトが薄くなることがあるので、ネジは締まっているはずなのに、変だな?と感じたら、ピストンの裏側をのぞいてみてくださいね。

そして、フェルトを放置しておくのは、実は音が鳴るというトラブルだけではなく、音程にも影響が出てしまうので注意が必要ですよ。管を外した時に、横からピストンポート(音波の通る穴)を見ると、穴の位置が微妙にズレているのがわかりますか?(上の画像参照)穴の位置がぴったりハマっている状態が正しいポジションですが、フェルトが潰れていると、こんなふうにズレてしまうんです。

穴がズレていると、息を入れた時の圧力が微妙に変化してしまい、楽器の音程バランスも崩れてしまうので、定期的なメンテナンスをする必要があるんですよね。

harako わー、本当ですね。初めてフェルトなしで横からみましたが、まさか音程感が変わるなんて知りませんでした!

お手入れ③ 調子が悪い時は、隙間にオイルを入れる

harako たまに、しばらく放置していてピストンが固まってしまった……! というトラブルに遭遇する場合がありますが、良い対処法はありますか?

新見さん 本当は、しばらく吹かない時期は、楽器の中の水分をきれいに乾かしてから、少し多めのオイルでピストンをコーティングして、保管するのがオススメです。しかし、もしそうなってしまった場合には、無理に叩いたり、振動させたりは控えてくださいね。ピストンが外れたとしても、中で管が曲がってしまうと、音程が悪くなる可能性もあります。

まず、良い対処法としては、手持ちのバルブオイルをたっぷりと隙間に入れ込むことです。もしくは、少し裏技になりますが、ライター用のジッポオイルを使うと、古くなった油が取れるので使うのも良いですよ。

harako なるほど……! ピストンが動かない! と焦ってしまうのは、注意が必要ですね。そして、日頃からオイルの使い方を意識したいと感じました。金管楽器の「命」であるピストン、正しいメンテナンスで良い演奏を心がけたいと思います♪

あと、金管楽器の洗い方についてなんですが……。

後半へ続きます……!

新見忠士さん
ヤマハミュージックジャパン 管楽器アトリエ東京技術者

〈取材協力〉
株式会社ヤマハミュージックジャパン
http://jp.yamaha.com/products/musical-instruments/winds/accessories/care/

この記事を書いた人

harako
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自身の肌荒れや母親のアトピーをきっかけに美容・健康資格を8個取得し、シェアする気持ちを込めて美容ライターから執筆業をスタート。 そして独自の視点と感性を生かした女性向けコラムを他媒体で配信し、恋愛や仕事、ライフスタイルまで幅広く発信中♪ ★ブログやSNSでもつぶやいています★【Facebook】♡【Blog】♡【Twitter】♡【Instagram