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レズビアンである私が、葛藤を乗り越え挙式を挙げるまで|多様な性、LGBTの世界 #3

2017.4.28
管理職として会社員をしている30代の女性、ユミカさん。彼女は、2016年8月に女性と挙式を挙げました。ユミカさんはレズビアン。挙式を挙げるまでに、長い長い道のりがありました。

管理職として会社員をしている30代の女性、ユミカさん。彼女は、2016年8月に女性と挙式を挙げました。ユミカさんはレズビアン。挙式を挙げるまでに、長い長い道のりがありました。

違和感を覚えた中学生時代。”受け入れる” 決断をした高校生時代

小学生の頃、私は恋愛環境にはありませんでした。初めて違和感を覚えたのは中学生の頃。周囲の女の子は「男の子が好き」と言っている。だけど、私が好きなのは女の子。中学生の頃にありがちな、”おそろい” という概念。仲の良い子同士でおそろいのものを買って、身につけて。そういった環境で、私は「女の子が好き」だということを認めたくなかったのかもしれません。これはきっと思い違いだ–。一時的な感情だ。そう、言い聞かせていました。”認めてしまったらおしまい”。そうとまで思っていました。

高校生になり、本当に好きな女の子ができました。「ここまでごまかせないなら、本当に好きなんだ」。初めて私が私の心を認めた瞬間でした。だけど、一切カミングアウトはできませんでした。言わないなら言わなくて良い。あえて積極的に言わなくて良い。そう思っていました。その女の子のことが好きだと認めながらも、彼氏を作って取り繕っていました。彼女とは、仲の良い親友でいました。でも、ずっと想っていました。

女性と付き合うようになった大学生時代。そして、運命の出会い

大学生に入ると、初めての彼女ができました。大学のクラスメイトで、思い切って告白したのです。彼女はレズビアンではありませんでしたが、付き合うことになりました。それでも、”社会的欲求に応えなければならない” という義務感が私を襲いました。結婚をして、子どもを作って。そういった思いから、男性と付き合うこともありました。男性と付き合って、男性と結婚をする。そんな ”覚悟” ができたら良いな、といった思いもありました。女性と付き合ったり、男性と付き合ったり、そういったことを25歳くらいまで繰り返していました。でも、今思うと、男性と付き合っていたときは無理をしていたように思います。

母には18歳のときにカミングアウトをしていましたが、喜ばれていないことは分かりました。しかし、25歳のときに言ってくれたのです。「無理をしないで、あなたの好きな人と付き合って結婚すれば良いの。それが私の幸せだから」と。その母の言葉で、女性とのみ付き合うようになりました。無理して男性と付き合うことはやめたのです。

そんなとき、彼女と出会ったのです。LGBTを支援しているレインボーパレードで、運営を手伝っていました。そこではカミングアウトをして活動する方が多いので、レズビアンだとわかっている女性を好きになったのです。その女性にアプローチをし、29歳のときから付き合い始めました。彼女こそが、共に挙式を挙げた女性なのです。

挙式への思い。世界への思い。私は世界を変えたい–

彼女と4年付き合って、フォトウェディングをしました。そして、どこかで式を挙げたいという気持ちが強くなっていきました。LGBTの支援団体「認定NPO法人グッド・エイジング・エールズ」のCAFEチームでボランティア活動をしていた際、カフェのオーナーさんが海の家を貸してくれるという話になったのです。

私と彼女は、1年間に渡って式の準備をしていきました。信頼している友人にはちゃんと話したい。そう思い、式に招待したい人を順番に呼んで話していったのです。友人たちの反応は「しっくり来た」というものが多かったです。「ユミカちゃんはいろいろな人の話をよく聞くのに、自分の話は一切しないから不思議だったの」。こういった意見でした。

そして、全部で100人くらいを集めて式を挙げたのです。同性のパートナーシップを認めていない自治体に住んでいたので、式を挙げるだけにとどめました。でも、私と彼女の大切な思いがたくさんたくさん詰まった式になりました。

今は、LGBT当事者の子どもが過ごしやすい環境を整えたいと思っています。環境が整っていないと、子どもも生きづらさを抱えてしまうかもしれない。そういった環境が整ったら、自分たちの子どもが欲しいな、と思っています。今は、LGBT当事者も生きづらい世の中だと思います。でも、私はLGBT支援活動を続けたいと思っています。私のような当事者や、その子どもたちが生きやすくなるために。

〜LGBTのバトン〜

今回は、ユミカさんにお話をうかがいました。
次のお話は、トランスジェンダーのKIRAさん。
FTM(身体は女性に生まれるが、心は男性)当事者です。
司法書士事務所を経営するかたわら、認定NPO法人グッド・エイジング・エールズにてEVENTチーム、CAFEチームをメインに活動しています。

Information

認定NPO法人グッド・エイジング・エールズ

http://goodagingyells.net/


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