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必死に拒んだあの頃。私の発達障害発覚が遅れた理由

文・七海 — 2017.2.17
私にアスペルガー症候群診断がおりたのは、社会人になってからでした。とても生きづらいと思っていたけれど、発覚が遅れてしまった―。早く発覚していれば、その特徴を理解して、いろいろな対策ができたはずなのに。なぜ診断が遅れてしまったのか。それをお伝えしようと思います。

おかしいなと思ったのは中学時代。それでも、認めたくなかった

人間関係がうまくいかなくて、いつも悩んでいました。中学生の頃には酷いいじめに遭いました。いじめがきっかけで、朝起きるのがだんだんつらくなり、体調を崩すこともしばしばでした。

大学に入学した頃、体調はどんどん悪化していたと思います。朝起きられない。大学に行けない。親に注意されながらも、ベッドから出られない毎日。そんなとき、インターネットに表示されていた ”鬱病診断” を試してみたのです。「こんなもの、当てにならない―」。そんな軽い思いで診断したところ、結果は ”重度の鬱状態” でした。

結果を見たとき、私は目を疑いました。「私が重度の鬱―?」。鬱病に対してフラットな考えを持っていたつもりでしたが、いざ自分が鬱病かもしれないという状況に立たされると、それを受け入れることができなかったのです。

初めての精神科では泣き叫びました。私は差別される対象であると実感した初診

社会人になって、当時付き合っていた彼に精神科へ連れて行かれました。私は精神科に対しても偏見を持っていたのだと思います。「どうして私が精神科に―」。正直、そういった思いがありました。

そこの精神科では、心ない言葉を投げかけられました。「あなたは普通ではない。もっと早く病院に来るべきだった」。”普通” という言葉を軽々しく使うその精神科医に、嫌悪感を抱いたのが事実です。私は、”普通” という言葉が好きではなかった。”普通” とは、マジョリティが安心するためにある単語だと思っていたからです。その言葉を軽々しく使い、”普通でない” と全面的に否定してくる精神科医。私はそこで初めて、差別される対象なのだと気付きました。そこで私の心はシャットダウンしてしまい、その初診は泣き叫ぶだけで終わりました。残ったのは、不快感と初めて処方された向精神薬だけでした。

向精神薬を飲むと、なんだか心が落ち着くのがわかりました。私は鬱病なんだと認識し、徐々にそれを受け入れることができました。しかし、精神科医への不信感は拭えませんでした。通院するようになりましたが、私は常に黙ったまま。何か聞かれたら、筆談で話すようにしていました。私は精神科医に差別されている。恐らく一般的にも差別の対象である。ずっとそう思っていて、隠れるようにして精神科に通い続けました。

違う病院に移り、心を開ける先生に出会えました

精神科は、自殺未遂や自傷、OD(オーバードーズ)などをすると一切対応してくれなくなることがあります。あるとき、精神的負荷がかかりすぎて、自殺未遂をしてしまったのです。私は入院し、気付いたらベッドの上でした。生きているという絶望感とともに襲ってきたのが、病院の不快な対応。退院後、病院に行くと「もう薬は出せない。ほかの病院に行ってくれ」と言われました。

精神科医への不信感がますます高まり、その気持ちのままほかの病院に行きました。新しい病院でも、私はひと言もしゃべりませんでした。しかし、そこの精神科医はまっすぐに私を見てくれました。そこで、ある決断をしたのです。この医師に手紙を書こう。手紙を書いて伝えよう。そして、私は生きづらかった幼少時代からの記憶を何枚にもなる手紙に書き連ねたのです。

通院したとき、その手紙を医師に渡しました。すると、目の前で真剣に読んでくれ、「あなたはアスペルガー症候群の可能性がある」と言われたのです。そこで初めて、私にアスペルガー症候群という単語が出てきました。正直心情は複雑でしたが、精神科医によって対応がここまで違うのだというのも実感しました。

何かがおかしいと思ったら通院を。早期発覚は救いになることがあります

私は精神科に行くことを必死に拒んでいたのだと思います。精神疾患に偏見を持っていたのだと思います。今ではそのことを大いに反省していますが、ある日自分が当事者になることを想像してみてください。きっと、いろいろな思いが交錯するかと思います。

しかし、早期発見は救いになることがあります。発達障害は、ある程度研究が進んでいる分野。それなりに対処法があるともいわれています。自分の特性がわかれば、どのように行動すれば生きづらくなりにくいかということも分かるでしょう。そして、学校や職場に理解を求めやすくなるでしょう。

私のように通院を拒んでしまっている方は、知らず知らずのうちに偏見を持っているのかもしれません。確かに自分が当事者である、という立場になると複雑な心境になるでしょうが、勇気を持った第一歩が、あなたを救ってくれるかもしれないのです。早期発覚でもっと生きやすく。私のように悩んでいる方への一助になれれば幸いです。


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