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視覚優位、聴覚優位。アスペルガー症候群のさまざまなかたち

文・七海 — 2017.1.25
発達障害の人の中には、視覚優位と聴覚優位の人がいます。視覚優位、聴覚優位って?それは、良い意味でも悪い意味でも影響を及ぼします。私の経験を交えながら、発達障害への理解を深めていただければと思います。

私は視覚優位のアスペルガー。昔から苦手だったことがたくさんあります

発達障害の中には、視覚優位や聴覚優位といった特徴があります。私は視覚優位のアスペルガー症候群です。視覚優位とは、文字通り目から入ってくる情報を処理する能力に長けていること。逆に聴覚優位は、耳から入ってくる情報の処理が得意になります。視覚優位である私は、聴覚情報が苦手。恐らく、聴覚優位の人は視覚情報が苦手なんだろうと思います。

昔から、何かを朗読されるのが苦手でした。本を朗読されると、中身が頭に入ってこない。自分ひとりで読む方が、ストンと内容が理解できるのです。私は授業が大嫌いでしたが、その理由はそこにもあると思います。教師は教科書を口に出して読みながら説明します。それがとても苦手だったのです。また、フォトリーディングも可能であり、本を ”絵” として認識し、後から読み返すことができます。これも、視覚優位ならではの特徴だと思います。もちろん、視覚優位の人全般に当てはまるわけではありません。

大変だったのは参考書選び。カラフルでイラストがたくさん入った参考書は、目がチカチカしてうるさく感じてしまいます。正しく情報処理ができず、勉強したいときは今でも白黒のものを選んでいます。多くても2色刷りが限界です。学校生活もですが、社会人になって資格を取ろうとしたときにも同じ状態に陥りました。資格の参考書がカラフルなものしかないと、非常に不便に感じてしまいます。きっと、カラフルでかわいいイラストが入っているものの方が、一般的には好まれるのですが―。

視覚優位の人に物事を伝えるとき。いくつか注意してもらえると嬉しいです

先ほども述べましたが、視覚情報を処理するのは得意ですが、聴覚情報になるとあまり頭に入ってきません。伝言だけで物事を伝えられても、覚えきれないことがたくさんあるのです。メモしようにも聴覚情報が多すぎてついていけない―そんな経験もあります。

視覚優位の発達障害の人に接したとき、彼らは前に言ったことをすっかり忘れていた、ということはありませんでしたか? ”健常者” が視覚情報や聴覚情報を処理する能力がバランス良く取れているのに対し、私たちは片方が苦手でなりません。

職場にそういった人がいる場合は、箇条書きにしたメモを手渡すと喜ばれると思います。もしくは、彼らにメモを取ってもらうときはゆっくりと話してみてください。そうすると、きちんとメモが取れて視覚情報として処理することができるのです。あなたにも苦手なことがあるように、私たちにも苦手なことがあります。その苦手の度合いがかけ離れているからといって、突き放さないでください。得意な部分で処理すれば、仕事にも支障がなくなりやすくなるのです。

大切なのはあなたの理解。マイノリティにも市民権を

視覚優位や聴覚優位と聞くと、なんだか面倒くさいというイメージを抱くかもしれません。しかし、私たちもひとりひとり生きているのです。それぞれ個性を持ちながら。その個性は、確かにマイノリティかもしれません。でも、マイノリティだからといってやみくもに排除しようとしないでください。まだまだ差別の対象になっていることは自覚しています。でも、そんな差別がなくなれば良いな、というのが私の願いです。

“健常者” ひとりひとりの理解が、私たちを生かす術につながると私は信じています。「あいつはアスペだからおかしい」「アスペには関わりたくない」—大変な思いをしてきた経験があるかもしれませんが、私たちへの理解もしてほしいと思っています。私たちも心を持った人間。差別感情が、少しでもなくなることを願います。


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