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“私の主治医”はドコ? 精神科疾患者から見る精神科医

文・七海 — 2017.5.11
精神疾患に限らず、病院にはそれぞれ合う合わないがあるかと思います。どこかを患ったとき、病院探しに苦労したことはありませんか?私は精神疾患を持っています。通院していますが、いわゆるドクタージプシー状態。精神疾患者からの視点で、主治医を探す難しさをお伝えしようと思います。

最初に行った病院で感じた医師の態度

私が精神疾患を患ったのは、恐らく中学生のころだと思います。体調が思わしくなく、夜なかなか眠れずに朝にはいつも憂鬱な気持ちになっていました。しかし、両親に心配をかけたくないという思いがあって、毎日通学していました。頭痛がしても吐き気がしても通学していました。

体調が良くなることはなく、大学に入学したころには起きられなくなる日が出てきました。ベッドの上で過ごす日々。それでも、当時の私は精神疾患を持っているという認識がありませんでした。いや、もしかしたら自分は精神疾患者ではないと思いたかったのかもしれません。

社会人になって、当時付き合っていた彼に心療内科をすすめられました。私はなかなか行く気になれず、二の足を踏んでいたのが事実です。知らず知らずのうちに、精神疾患というものに差別意識を持っていたのだと思います。それでも、体調が思わしくない日々が続き、すすめられた心療内科に足を運んだのです。

正直その時の会話は全く覚えていません。ただ、医師から心ないひと言を投げかけられて泣きわめいたのを覚えています。その後は付き添ってくれた彼が医師に話をし、私は鬱病と診断されました。向精神薬をもらい、家に帰りました。私に残ったのはその薬と、精神科医への不信感だけでした。

薬をもらわなければならない。だけど話したくない

向精神薬には、依存性が強いものがあります。私が処方してもらったものもそうでした。私は徐々に薬で安定感を取り戻していきましたが、薬なしでは生活できなくなったのです。

薬がなくなると病院に行かなければならない。だけど、精神科医とは話したくない。その思いが強く、通院するときは常に彼に付き添ってもらうことにしました。病院で私は一切話すことなく、彼が医師とやり取りをして、薬だけをもらっていました。彼が変わっても同じです。ひとりで通院することは一切なかったです。

そんなある日、精神的にショックなことが起こりました。当時付き合っていた彼が、実は既婚者だったのです。突然かかってきた奥さんからの電話。私は非常に混乱しました。彼女に呼び出され、話をしました。そのときは「もう死ぬしかない」と思っていたことだけ覚えています。話が終わってから、私はオーバードーズをしました。現在処方箋で出される薬は、致死率が低いです。しかし、私はそのことを知りませんでした。昔の文豪が睡眠薬で自殺を図ったという話を頼りに、ありったけの薬を飲んだのです。発見されて救急車で運ばれ、昏睡状態に陥りました。

数日後、病院のベッドの上で目覚めました。「あぁ、私は生きている」。そんなことを思いました。退院してから困ったのは薬です。後遺症が残らなかったので普段通りの生活ができました。でも、薬がないために精神不安定になってしまったのです。私は元彼に頼み込み、通院に付き添ってもらいました。しかし、「オーバードーズしてしまった人にはもう薬は出せない」という答えが待っていました。

それから私は病院を変え、今まで通り薬をもらえるようになりました。でも、変えた病院でも医師から心ない言葉を投げかけられ、不信感は増すばかりでした。それから私は病院に行くたびに体調を崩すようになったのです。いつしか私は解離性同一性障害(いわゆる多重人格)を発症し、通院するとほかの人格が出るようになりました。

いまだに終わらないドクタージプシー。”主治医” なんていないのかもしれない

私には、いまだに主治医がいません。病院を変えては体調を崩し、病院を変えては体調を崩し…。その繰り返しです。私の症状は重いとされ、一度目の診察で匙を投げられたこともあります。「他の病院に行ってください」と。

私は生きていてはいけない存在なのでしょうか? 精神疾患者を診るのが精神科医であるはずなのに、その精神科医からも”お荷物”扱いされていると強く感じます。

重い精神疾患にかかってしまうと、世間から迷惑だと思われているように感じます。匿名の掲示板で、「精神疾患者は迷惑」と書かれていたのを目にしたこともあります。一般の目がそうであり、追いつめられているのに、医師からも ”お荷物” 扱いされてしまう私。”生きていてはいけないのであれば殺してくれ”。そう思うこともあります。だけど、思うのです。精神疾患は心の病気。治る見込みがあってもなくても、上手に付き合っていきながら生きていくべきなのではないかと–。精神科医の心ない言動が、私をより追いつめ、ドクタージプシーにさせているのだと感じます。精神疾患になりたくてなったわけではない。でも、なってしまったからには、それを診る精神科医が必要だと思うのです。”お荷物” 扱いされるつらさ。”主治医” に出会いたいけれど–。私には、”主治医” なんていないのかもしれない、と思ってしまうときもあるのです。


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